(!)ヤンデレ栄口に注意。
   微グロ・流血注意。


















暖かな陽射しが、僕の前で遮られた。
暗い闇の中で、君の軽快な笑い声が響き渡る。





笑っていられたらいいね






「水谷は俺のこと、嫌いなの…?」




冷たいコンクリートの床に力無く座っていると、栄口はいつもと変わらない笑顔で聞いてきた。


水谷の殴られた痕のある頬には今だ痛みが残っている。口の端からは血が見える。



「栄…口……」


怯えた声で呟くと、栄口は小さく「くす。」と笑った。



「水谷が悪いんだよ。ずっと俺と一緒だって言ったのに、あんな女と逃げようとするから。」




「あんな女」と言われた人物は、栄口の指した先に血まみれで倒れていた。



「酷いよ…水谷ぃ…俺達はずっと永遠に一緒じゃないの?俺より、あんな女を選ぶの?」


「っちが…」





「…違わないっ!!!!!!!!!」




栄口の右手は水谷の痛ましい頬に振り下ろされた。
バシン!!と、強く鈍い音がコンクリートにこだました。






「酷いっ!!!酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い酷い………!!!!!!」



ピキッ………





栄口の何かが壊れた音がした。
栄口は自分の頭を両手で叩き狂った。


水谷は見たことのない栄口の姿に目を見開いて、歯をガタガタと震わせる。





すると、栄口は動きを止めて、何かを思い立ったかのように、女の近くに転がっている包丁を手にした。



水谷は、足をバタバタとして恐怖を表した。




「水谷…一緒に死のう。」


栄口の目は本気だった。


「あの時言ったよね?
¨一緒に笑っていられたらいいよね¨って…」



包丁にこびりつく血肉は厭に輝いていた。




「一緒に笑っていられるよ?あの世で…いつまでも一緒に、ね?」




包丁は水谷の胸の上に振り下ろされた。




「うわぁぁああああああぁ……………!!!!!!!!!!!」






息は止まった。















「…栄口……ごめん……」


目を見開いて死んでいる栄口の上で、赤に輝くカッターを右手に涙を流す水谷がいた。






最後に、女の息は止まってはいなかった。








end






――――キリトリ――――

ひっちゃかめっちゃか
なお話になっちゃった。






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