警告!
三橋が自暴自棄気味。自殺未遂からの…。泉が残忍。
三橋の手に握られた銃は、まるで偽物のような光だった。
「三橋…どうして…そんな…」
「やめてくれよっ三橋ぃ!!!」
その銃が本当に偽物ならよかったの、に。
銃口は、三橋の蟀谷に向けられていた。
誰の叫びも聞こえず、ただ無音の悲しみだけが三橋の中に残った。
そんな空気に、三橋の口からは淋しげな笑みが零れた。
・
・
・
銃声はあまりにも鈍い音だった。
死にぞこないは死ね
理由なんてない。
ただ死にたくなっただけ。
全てが嫌になった、学校も、仲間も野球も…嫌いだ。大嫌いだ。
何で、嫌になったんだろ?
銃はあまりにも簡単に手に入った。
とても親しい友人の一人である浜田に、甘く誘惑したらすぐに手に入れてくれた。
入手ルート?そんなものには興味はない。
黒く輝いた銃口は、気がつくと自分の喉元に押し付けていた。
しかし、その瞬間は死ねなかった。
恐怖があった。躊躇いと共に。
一人では死ねなかった。
だから、
結論¨誰かがいれば死ねるのだろう¨以上
だから、放課後に屋上へ田島と泉を呼び出した。
「今、から…死ぬから、看取って、くれる…?」
二人は意味がわからず苦悶な表情を浮かべて、顔を見合わせた。
「三橋…お前、自分が何言ってるか知ってんのか…?」
泉は怪訝そうに三橋に言った。
三橋は、泉のそんな表情に笑いが込み上げてきた。
「…ふふ……わか、てるよ…?」
「三橋…」
「ほら…見て…」なんてアホらしい言葉を吐いて、右ポケットに隠していた銃を出した。
「「っ!!?」」
泉と田島は絶句した。
その黒く輝いたそれは、まさしくドラマとかで見る偽物のような銃。
三橋は親指でピンを押した。
すると突然、天へ銃を向けた。
引き金を素早く引くと、
バンッ!と、空を切る音が鼓膜を震わせた。
「…ホンモノ、でしょ…?」三橋は笑った。
三橋の次に「三橋ィ!!!」と田島が叫んだ。今にも泣きそうな表情で。
泉はいつもは見せないような表情だった。目を見開き、口は開いたまま三橋を見ていた。
「三橋…どうして…そんな…」
「やめてくれよっ三橋ぃ!!!」
田島より先に泉は呟き、田島は叫んだ。
そして、田島の頬に光るものが見えた。
その表情、だよ…田島くん、泉くん。
またピンを押した。ゆっくりと。
カチッと音が時間差に鳴った。
田島の肩が揺れる。
そして、次は喉元ではなく、自らの蟀谷へ銃口を押し当てた。
泉が泣いた。
引き金へ人差し指をかけた。
そして、力を強めた。
「「ッ…!?」」
「¨三橋ィィ!!!¨」
バンッ…………………
空を切った音は、コンクリートへ続いていた。
三橋の蟀谷には、全く何もないままだ。
失敗。未遂。死にぞこなった。
叫び声の主は、浜田だった。
屋上の扉の前で息を切らしていた。
「……浜…ちゃ……っ!!?」
瞬間、銃は空に舞った。
そして誰かの胸の中にいた。
「っ〜〜〜三橋のばかぁ〜〜〜!!!」
田島だった。
その瞬間、コンクリートの地面に銃が落ちた。
田島の声は鼻声で、鼻水と涙が三橋の肩を濡らした。
「バカだよっ三橋わぁ〜〜〜!」
「…た、田島…く……」
バンッ!!!!
「えっ…………」
そんなあっけらかんな声をあげたのは、田島だった。
瞬間、田島の視界は赤一色になった。
血、血、血、血、血。
そして、目の前でぐったりとした赤色の三橋。
「泉っ…!!!!!!???」
背後に響く浜田の声に振り向くと、目の前に写ったのは銃口。そして、銃口の先にいたのは、泉。
田島とぐったりとした三橋を見下しながら、¨笑っていた¨。
田島は絶望の目で見据えた。
三橋は無の目で死んでいた。
浜田は驚愕の目で泉につかみ掛かった。
そして、泉は無となった三橋に叫んだ。
「死にたがりやは、死ね」
end
――――キリトリ――――
泉が残忍っ子になって
しもた\(^p^)/
三橋も可哀相にしてす
みません。
匿名様のリク「9組」
を書いたんだけど……
なんかすみませんorz
ありがとうございまし
たァ!!!!
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