Ofuri long novels | ナノ
01
大好きだよ。
愛してる。
"殺したい"程に愛してる。
"三橋"。
知らない愛憎
とある冬の終わり。
もう春はそこまで近づいてきている。
相変わらず、俺達は夏の大舞台を目指して練習に励んでいた。
俺達は、もうすぐ二年生になる。
変わらない俺達。
変わらないメンバー。
変わらないバッテリー。
「三橋、最近肩の調子はどうだ?」
西浦のバッテリー、俺と三橋も相変わらずで、寧ろ昔よりだいぶ打ち解けあうようにはなってると思う。
「だ いじょうぶ、だよ!」
三橋は今日も調子が良い。
天気も快晴。
色々と良い日になりそうだ。
だが、快晴の空の向こうには漆黒の雲が、青い空を静かに侵していた。
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