先輩と先輩と俺
数分後の俺は紙に変なシワが入らないように作業している。ということは、楽しい学校生活を送りたいということだ。
まあ、この先輩を敵に回して、学校生活を楽しく送れるはずがない。
「おー良いセンス持ってんじゃんっ」
「ありがとうございます…」
先輩は満足そうに笑顔を浮かべる。
気がつくと、目の前には相当でかい、完成した紙飛行機があった。
「よっし!早速飛ばそう!」
紙飛行機を3人で壊れないように持つと、フェンスの近くまで持っていく。
「じゃあ、3つ数えたら、飛ばそっか!」
たった1人盛り上がる先輩は、「1、」と数え始める。
「2…3!!」
互いの目を見あって、紙飛行機を手から放つ。
紙飛行機は、ゆらゆらと怪しげに飛んだ。そして、一瞬だけ、風に乗って真っ直ぐ飛んでいく。
しかし、そのあとは風にちゃんと乗りきれずに校庭に落下していった。
[ 10/24 ]
[*prev] [next#]
[bkm]