玩弄な君




(!)シリアス、暗め。















玩弄な



「佐藤、別れよう。」

いつもと変わらない口調でいうもんだから、一瞬何を言われたのかわからなかった。


「え……今、なんて……」


「だから、別れよう。」


鈴木は手にもった本のページを静かにめくり、本から目線を外そうとはしない。


「なっ、何で!!」


佐藤は動揺し、鈴木の肩に掴みかかった。鈴木は嫌そうに自分の肩に置かれた手を見た。

そして、佐藤を軽く睨んだ。



「お前に飽きたんだよ。」



冷たい瞳が、佐藤を捕まえた。





「飽きた。疲れた。気持ち悪い……」


口から溢れる罵声はとめどなく吐かれていく。鈴木の表情はすましたものだ。

そして、最後に吐かれた。




「鬱陶しい。」







佐藤の肩が震えた。


「ぁ、い…や、やめて、鈴木…」


耳を押さえて今目の前の現実から目や耳を避ける。

鈴木は、元キョーケンの姿にまた深く眉間にシワを寄せた。


「じゃ、さようなら。」


苦しむ佐藤を横目に哀れみの気持ちもなく吐き捨てた。破棄、捨てた。


「っ…!鈴木っ!!?」

ギュッと鈴木の腕を掴んだ。


「っち…何だよ…」


鈴木は深く怪訝そうな表情を浮かべて、佐藤を見下した。
佐藤の顔は、歪み崩れていて、今にも泣きそうな表情だ。欝すらと目から涙が浮かびあがってる。


「わ…別れ、ないでっ…鈴木…」





ほら、やっぱり。

鈴木は心の中で笑った。
目の前の光景が面白くて、可笑しい。

お前は俺がいないとダメだもんな。
俺がいないと生きていけないもんな。
可愛い俺の佐藤。








可愛い俺の"おもちゃ"。











「じゃあさぁ、佐藤。





 俺のために、死んでよ。」













そういって、お前はすぐに死んでくれるんだもんな。



end





――――キリトリ――――


何か残念な作品になっ
た…。






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