夢小説 いろいろ | ナノ




ドM躾イラマ






※なまえさんが拗らせマゾだった場合。



ボールでも掴むかのように容易く後頭部を押さえ込まれて、私の顔面は吉影さんの股間へと押し付けられていました。大きいもので口内をいっぱいに塞がれて、私の口からは声にならない無様な呻き声が漏れてしまいます。

「ぶぐっ……んぶぅぅううっ!!」
「そら、どうした……異論があるなら言うといい、その口でね……。くっ……なまえの口は温かいな……。これは中々……ッ」

おちんちんが喉に刺さる、と―――そう錯覚します。いや、錯覚ではありません。実際、今の私は吉影さんの太いおちんちんに串刺しにされているようなものでした。そう、こんなに逞しいもので、容赦なく……。
おかげで唇がいっぱいに広げられて痛いし、まともに息が出来ません。苦しさで、目の端から生理的な涙が止めどなく溢れては伝い落ちていきます。
しかしそれは、決して「嫌だから」ではありません。物以下の扱いを受けて、暴力的な欲をぶつけられて、私の体は全力で歓喜している。役に溺れて、歪んだ被虐の悦びに酔いしれている。悲しい、痛い、辛い、気持ちよさなんか全くない―――それがイイのです。己の中で激しく氾濫する苦痛の渦に翻弄されるこの瞬間に、ああ、私は生きているのだと強く実感させられるのですから。
苦しみこそが、生なのです。
生きるということの本質は、苦しみなのです。

私はなんだかみじめになって、そのくせ死ぬほど嬉しくって、もう自分ですら何が理由なのか分からない涙を流していました。

「おや。泣いている場合じゃあないぞ。なまえは、これを咥えただけで満足なのかな?違うだろう?これを味わい尽くさない事には満足できないんだろう?こういう風に……なっ!」
「ごふっ!!がぼっ、もごぉお……っ!!」
「そら、どうだ。美味しいかい、わたしのモノは……」



「ぐぶっ、ぅッ、……ッ……」
「……ッ、なまえ」

激しい抽送に目を白黒させ、次第に朦朧としてきた私を気遣うように、不意に吉影さんが手を止めました。私の様子を伺い見て、何やら本当にこれ以上してもいいものか測りかねているようです。まあ、さすがに恋人が朦朧としていたら躊躇いも生まれるというものでしょう。吉影さんにそんな人の心じみたものがあったのは意外でしたが。
しかしここまでしておいて、そしてここまできたというのに未だ中途半端な生易しさを見せる彼へと、私は目だけで語りかけます。強請るような熱さを込めて、「やめないで」、と―――。





「……くっ……フゥ。きみにチャンスをあげよう。こんな風に滅茶苦茶にされたくなかったら、自分から奉仕しなさい」
「げほっ、……ぅえっ……」
「どうした?早くするんだ」
「ぅ、うっ……!!誰が、そんなこと……」

私は勿論、これを断りました。全ては最初の手筈通りに。ああでも、これから私がどうされるのか―――頭ではよく分かっていても、どうしようもなく胸が高鳴ってしまいます。

「聞き分けのない子だなきみはっ……!!ホラッ、……しゃぶれと言っているんだッ」
「きゃうッ!!」

思いっきり―――では残念ながらありませんでしたが、まあそれなりの強さで頬を張られ、私は反射的に悲鳴を漏らしていました。
それは誰よりも大好きな吉影さんからの、あまりに直接的な暴力。これまでで一度だってされた事のない平手打ち。
この世で最も倒錯的な快楽が、じんじんと熱い頬から脳天へ駆け上っていました。



*******



「凄い趣味だね」
「それ、吉影さんが言っちゃいます?それにしても……うふふ、ありがとうございました。本当に最高でした。まだ体がゾクゾクしてる……。んん……っ、はぁ〜……!」
「筋金入りだな、きみは……。いや、恐れ入ったよ。本当に」

なんだか若干引いている感じの吉影さんに、多少申し訳なさを覚えもしましたが……でも、しかし。普段は全て吉影さんの好きにさせているのですから、私だってたまには望みを叶えてもらってもいいでしょう。

「ね、でもでも、吉影さんも少しくらいは興奮しませんでした……?無理やり言う事聞かせる所とかどうでしたか?征服感が満たされませんでした?」
「わたしは特に……そもそも暴力で服従させるなんて単純すぎて品がないと思うんだがね。わたしにはなまえを殴って楽しむような低俗な趣味はないよ」
「辛口ですね。それもそうか……。やっぱり、もうこういうのはしたくない……ですか?」
「あまり頻繁にはね」
「あ〜、ですよね。そっか、ごめんなさい……」

人の性癖は十人十色。私のそれは残念ながら吉影さんには受け入れがたいものだったようです。



[ 9/25 ]

[*prev] [next#]
[もくじ]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -