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明石の鎖骨


明石の自室で、私は目の前の男にぐっと詰め寄った。興奮が抑えられそうにない。だって私は……今から……!!!
こういうことはきちんとした結界の張れる審神者部屋でやった方がいいのは重々承知だが、生憎私はそんな事を気にしていられないのだ。
異様に目を輝かせて興奮を露わにしている、常でない私の様子に微妙にビビりながら、明石は困ったように言った。


「何でもとは言いましたけど、あー……。あんまり痛い事とかは堪忍してくれはります?」
「そんな事はっ……頼みません」


人をそんな鬼畜な事をする奴だと思っているのかこいつは。だとしたら心外だ。
私の願いなど、この男を一目見た瞬間からただ一つ…!


「さ……鎖骨っ!!鎖骨舐めさせてぇっ!!!」
「自分は何も構わんですけど……主はんはホンマにそれでええんですかいな」
「いいのッ!いいんですそれで!!」
「ん〜〜……まぁ……そういう事なら、ほな」


明石が呆れ50、気だるさ50くらいの表情で私をじっと見下ろしたあと、観念したように自らのシャツに手をかける。

目の前で。そう、私のすぐ目の前で。
白いシャツがぐっと引っ張られ、常より露出が高めの明石の胸元がさらに解放された。眼前に放り出された陶器のようになめらかな白。そう、白だ。美しく透き通るような肌、なだらかな筋肉の隆起、鎖骨の、でっぱり。明石国行を構成するその全てが芸術品であった。
思わず熱いため息が漏れてしまう。


「はぁあっ……すっ、ごい……」
「なんやのそんな目ぇキラキラさせて……。主はんはこういうのが好きですのん?」
「大好きですよ……。だってこんなに綺麗なんですもん……。あぁ、本当に素敵な体です……!」
「こりゃまたえらい熱烈な……まぁ、この体も主はんのもんですし、気の済むまで好きにしたってええんじゃないですか」
「じ、じゃあ……少しだけ……」


興奮に緩む頬を抑えられず、怪しくニヤニヤとしながら目の前にある魅惑の白におそるおそる頬を寄せる。


「はぁ……!あったかいですねぇ」
「今は人の身やからなぁ……。不思議なもんですわ」


しなやかな筋肉の感触と、その皮膚の下に流れる暖かな血潮に、確かにこの瞬間、生を感じた。こうしてみると、人間と何ら変わりはない。
明石の大胆にはだけた胸元に、ここぞとスリスリしまくる私の背を彼の手が撫でている。まるで甘える子どもをあやすような手慣れた手つきだと感じたのは、彼がいつも蛍丸くんにこうしているからだろう。もういっそ私の保護者にもなってほしい。


「素敵ぃ……!」
「主はんもけっこうなスキモノで……」
「ごめんなさい……だって、明石さんの体があまりに魅力的だから、もう、……耐えきれなくって!あなた、いつもどこか無防備というか、セクシーな格好してるじゃない?」
「セクシー……というか、だらしない格好してる自覚は、まあありますけど」
「ともかく、あんなドキドキするような格好見せられて、たまったものじゃあなかったんですよ……。あの、そろそろ頂いても、いい……ですか?」
「はいはい、どうぞどうぞ、主はんのお気の済むように。残さずお食べやす〜」
「ありがとうございます……!」


この後、一体どこから見ていたのか、ニヤニヤした蛍丸くんに「二人ってそういう関係なの?」と聞かれてしまう事になるとは、全く想像していないのだった……。



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