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*〔お名前あそび〕(2/2)*


「吉影さんの『よ』は、欲望に忠実の、よ!」
「突然どうしたんだい。暇なのか?」
「いえ、なんとなーくですよ。…えーと、『し』は、執念深いのし。あっ、したたかでも間違ってませんね。どっちがいいかな」
「どっちでもいいよ、別にわたしは」
「『か』は、賢いのか。IQ高そうな感じがするので」
「ふーん?」
「『げ』は、えーっと、げ…げ…。ないですね。まれに下品のげ、かな」
「失礼だな、きみ…」
「ついでに名字もいっておきましょうか。吉良さんの『き』は、几帳面のき〜!これは合ってるでしょう?」
「まあ、否定はしないが」
「ふふふ。あと、吉良さんの『ら』は、『ら』は〜……、ん〜……ないです!」
「ハァ〜〜?なんなんだね一体、始めたからには最後までちゃんとやれよ、気になるじゃあないかっ」
「だって思いつかないんですもん…」
「このわたしを途中まで付き合わせておいて投げ出すなんて許されると思うのか?ハァ…とても残念だが……きみには躾をし直した方がいいみたいだ……」
「や…やめてくださいよ!やりますから!じ、辞書…あった!待ってくださいね!」
「分かったのならいいんだよ」
「ら、ら……。あっ、『ら』は、ラッキーのらです!!ピッタリですよ!吉も良も幸運な漢字ですもんね。まあ、最後に影がさしてるんですけど……」
「うん、まあ、それでいいよ。お疲れ様。きみの名前でもやってあげようか?」
「いえ、いいです。絶対意地悪なこと言うでしょう、吉影さん…」

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