盾神短編 | ナノ



「……おい」

「ふぁい!?」



ニヤニヤと頬を緩ませながら
黒板を見つめてると

ふと盾神に声掛けられ
俺は思わず肩を揺らした




バババッ、バレたか!?
この俺の至福の瞬間を!!!?



盾神は未だに不機嫌そうに
俺を見つめるとこう言った



「教科書…」

「ん?」

「教科書見せろ」

「あ…っ、どぞ…」



なぁんだ!!教科書かー!!

もうしょうがないな!!
俺!!イケメンの頼みは断れないぞ!!☆


ん?てかおま
勉強するタイプだっけ?



俺は内心はしゃぎながら
盾神に教科書を差し出すと

未だに盾神は不機嫌なまま



「…お前は?」

「ん?俺は別にいいよー」

「いや良くねぇだろ」



そうゆうと盾神はゆっくりと
俺の机に自分の机を引っ付ける

俺はいきなりのことに
ポカンと口を開けるしかなかった



「塑琉奈よかったじゃん!!
隣、イケメンだよ!!」

「ちょwやめろw
正直オラハァハァしてっぞww」

「………」



友達からのヤジ(?)に
俺は恥ずかしさを隠すため
ギャグを言う他ない

隣にいる盾神は気にせず
俺から借りた教科書を開く

俺は俺でこの機会は早々ないので
今回は教科書ちゃんと使おうと思った



てかこれじゃ
お絵かきも音楽も聞けねぇええww

いやガチでドキドキしてんだぞ
これでも!





授業は数学
普段なら全く話聞かない
(だって判るし)

けど隣で問題が解けないのか
眉を潜めて教科書を見る盾神に
俺は頬を緩ませる



「なあ…これどうやんだ」

「あー、これは…」



目の前の先生を尻目に
俺に問題を聞く盾神



「先ずこの二つが等しいだろ…んで…」

「……ああ…」



教科書を覗き、ペンで図形を差して説明してやると

盾神は何故か頬を赤くして頷く



「…どうした?」

「いや……!!」



顔を上げて見つめれば
今度は盾神が顔を反らす




俺、なんかした?





不思議そうに考えながら
盾神を見ていれば

授業終了の鐘が鳴った






「………」

「おーい」

「なっ、なんだ」

「授業おわたおっお」

「あ…ああ…」



盾神はやっと気が付いたか
ゆっくりと自分の机を離し元に戻す

そして俯いたまま
俺に小さくこう言った



「…あ…ありがと…な」

「へ!?あんパン爆発!?」

「………」



俺はそれが聞き取れなくて
声上げれば

盾神は諦めたように
また机に突っ伏してしまった





「なんだよー
なんであんパン爆発すんだよー
あんこ飛沫じゃねーかよー」

「あんこ飛沫とかwベタベタやなw」



何も言わない盾神に
ぶーたれていれば

やっと友達が
ツッコミを入れてくれた



「いいと思うよ!!
俺、甘いの大好き!!」

「わかった、饅頭やるからもちつけw」

「わーい!!!!」



俺は友達から饅頭を受け取り
頬張っていると

何故か友達が盾神の方を見て
ニヤニヤと笑っていた



「どったの?」

「いやー?」



クスクス笑う友達に
俺は意図が判らず首を傾げるしかなかった











終わり





------------->
ホントは短かった筈なんだ!!
そしたら長くなった!!


あっ、キョウヤサイドもありまふ

キョウヤさんは炎呪よりは
優しいとおもう(妄想

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