盾神短編 | ナノ




まだ親からしてみれば
俺は子供だし考えも若いだろう

でも俺はもう18だしハタから見れば
親からの考えを押し付けられて
縛られるのが嫌になるのは当たり前で

いやてゆうか
この縛りはどうかと思うよ?





「塑琉奈さー
早くキョウヤちゃんと付き合いなさいよー」

「はー?へー?ふー?」

「だってアンタ
いい加減彼氏作らないと危ないわよ
最近の子は中2で卒業してんのに」

「そこら辺のクソビッチと一緒にすんじゃねーよ
てかなんでキョウヤなんだよ
年齢差考えろよマミー」



俺はゴロンとこたつの中で寝転び、
携帯をいじっている

母ちゃんが言ったことには
全くの興味なし




「だってキョウヤちゃんなら
私も父ちゃんも大賛成だし
お兄ちゃんも喜ぶわー」

「おいおいおい、待て待て待て
完全に結婚前提の話なってね?
てかあいつ年下、そして俺は年上」

「恋に年齢は関係ないわ!」

「人の話ひっくり返したねアナタ」



そう俺とキョウヤは幼なじみで
俺がかなりの年上

キョウヤが小さかった頃は
可愛く『塑琉奈ねぇちゃん、遊ぼ!』
とねだってたのが





「てめぇ、母ちゃんの手伝いしてやれよ」





どう変わってしまったかなぁ

ツンツンツンツンして
ガラも口も悪くなってしまって…

のくせに
俺の家族と大の仲良し
むしろ家族の一員に認定されてる



「うるぺー、腰が痛いんじゃー」

「ゴロゴロしてるだけでか?」

「ねー、キョウヤちゃん!
キョウヤちゃんもそう思わない!?」

「え…なにが?」



キョウヤがグータラな俺に悪態ついてる横で

まだあの話が続いてるらしい
母ちゃんがキョウヤに話を振る



「塑琉奈18にもなって
彼氏一人もいないのよ!?
もう危ないわよね!?」

「いいんじゃないですか
こいつ魔法使いになるって
言ってましたよ」

「…こらー!塑琉奈ー!」

「魔法使いになったら
ホグワーズに入学しなきゃなー」



キョウヤの聞いた話に
俺に声を荒げる母ちゃんを
完全スルーして呟く俺

母ちゃんは大きくため息をついた



「もう!あんたさ!
その気になれば可愛いんだから
もうちょっと女らしくしなさいよ!」

「そうだぞ塑琉奈」

「おい…キョウヤまで
世辞言うなっての」

「お前がもっと女らしくなったら
俺が貰ってやるよ」

「…あ?」



俺はキョウヤの言葉を聞いて
思わず間抜けな声を上げてしまった

当の本人は何故か
不敵な笑みを浮かべていて



「あらホント!?
それ聞いてお母さん安心したわ!!
塑琉奈!!女らしくなりな!!」



どうやらリビングには
俺の味方はいないようだ

ちくしょー
それなら兄貴にも言えよ

兄貴には全く甘いんだから!
うちのマミーは!


てゆうかキョウヤも
変な冗談言うなよ気持ち悪りぃな





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