「ひゃぅううううう!!!HELP!!HELPMEーっ!!!」

「ぎゃぁああああああ!!」


どっすーん


玄関のドアを開くなり私の体へタックルをかましやがったアルフレッド・ファット・ジョーンズにより私の体はお尻から地面へとたたきつけられる羽目になった。


「痛い!!痛い!!尻が割れるぅうううう!!!」

「え、本当かい?どれどれ…」

「ふぎゃぁあああ!!触るなゴルァアア!!」

「あ、ほんとだ。割れてる」

「え、嘘…って、尻は最初から割れてるもんだよバカァ!!」

「君が飛ばしたジョークじゃないかー。もう」

「もうってなに?こっちが言いたいんですけど。っていうかんでお前はいつもいつも飛び掛ってくるのかな。ティ○ー?くまの○ーさんの世界に出てくるティ○ーかい君は?」

「だって一人じゃ眠れなかったんだから仕方がないだろう!!ホラー映画見ちゃったんだよ〜!」

「小学生かお前はーーっ!!!」

「NOOOOO!!」


膝を立てておもいっきり奴の股間を蹴り上げ、怯んだ隙にその巨体の下から抜け出す事に成功した。


「ひ、酷いよ…あうっ…俺のマグナム…」

「何がマグナムだ!!人が寝ようって時に邪魔して…。一緒になんて寝ないからね。あの未確認生物と一緒に寝れば?」

「なんだいそれ?あぁ、トニーのことかい?彼ってば一緒に寝てくれないんだよ〜!!皆酷いよなぁ…」

「ふーん。それじゃあ私は寝るからアルフレッドは自分の家に帰りたまえ。愛してるよお休みーグッナーイ」

「ウエイトォオオ!!怖くて一人で眠れないって言ってるじゃないかぁあああ!!」

「うーるーさーいー」


家の戸締りを確認してベッドに入るとビクビクと震えながらアルフレッドが私の後をついてきた。
私がベッドに潜り込むと泣きそうな顔をして膝立ちでシーツに顔を埋めた。


「はぁ…ったくしょうがないなぁ…。ほら、入れてあげるからおいで」

「うううっ…愛してるぞぉおおおおお!!!!」

「ぎゃぁあああ!!ちょっ、苦しい!!絞めるなぁあああ!!」

「はぁーやっぱり君だよ!!君が居なきゃ俺ってばまるでダメなんだぞ!!もうこのままずっとぎゅーってしててもいいかい?」

「力緩めろ馬鹿力ぁあああ!!だから嫌だったんだよアルフレッドと一緒に寝るのおぉおおお!!」

「いい匂い…」

「ひっ!?ちょっ、首くすぐったい…!!」

「んー…これなら安心してぐっすり眠れそうだよ」


枕元に眼鏡を置いて私の首筋に顔を埋めたアルフレッドはニヤリと笑って首筋をぺろりと舐めた。
舌のざらりとした感触に背筋にゾクりと鳥肌が立った。


「そ、そういう事するなら今すぐ帰って…」

「チェー。まぁ君と一緒に寝られるだけで幸せだからそれでいいんだぞ。ぬくぬくだしね!」

「うん…そうだね」


アルフレッドの胸におでこをくっつけて目を閉じると背中にぎゅっと腕を回されて頬にキスを落とされた。
嬉しそうに微笑む姿を見て「あぁ、やっぱり好きだなぁ」なんて思ってしまう私はやっぱり重症なのかもしれない。





2009.10.24
2009.10.25 日記より移動





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