「ギルー。アーサーに車出してもらって買い物に行くけど一緒に行く?」 「あー、俺今から本田ん家でちょっと用あるから」 「なーんだ。それじゃあ私でかけてくるけどちゃんと戸締りはして行ってね」 「おー」 付き合い悪いなぁ、ギルのやつ…。 しょうがない。荷物運びはアーサーに任せるか。 「なんだかアーサーと二人ででかけるの久しぶりだねー。会社の帰りにはよく一緒に寄り道してるけど」 「だな。まぁ今日はたまたま暇を持て余してたしお前の荷物持ちやってやるよ…。いいか、お前の為じゃなくて俺の為なんだからな!!」 「遠まわしにMっぽい事言わないでよ…。荷物持ちが自分の為とか…」 「ちがっ、馬鹿ぁ!」 適当な場所に車を停めてショッピング街をぶらぶらと歩く。 なんだかクリスマスムード満載だなぁ。 心なしか恋人の数も多いような…。 「そうだ。クリスマスプレゼントは何がいい?」 「も、もらえるならなんでも嬉しいに決まってんだろ…」 「それが一番困るんだよなぁ…。皆へのプレゼントも用意したいし…。それぞれに会わせてプレゼント考えるのも大変だよ」 「お菓子でも作って配ればいいんじゃないのか?お前の作ったものなら皆喜ぶだろうし」 「そうかなぁ…」 お菓子だと一度に作れて楽ちんだしね。 だけど料理が得意な人ばかりだし…本当に喜んでもらえるなかな…。 「お、お前はクリスマスプレゼント…何が欲しいんだよ」 「私?そっか、あげる事ばっか考えてもらう事忘れてた」 「ったく…。何かブランドもののバッグとかだったら俺が…」 「あー、うん。あんまり興味ないかな。っていうかそんなものもらったらお返しに困るでしょーが!!言っておくけど私からのプレゼントは安物だぞちくしょー!」 「お前から貰えるならなんでもいいっつっただろ馬鹿!!」 この金持ちのボンボンは…。 その後も二人で買い物を続け、ギルの分のプレゼントと、あとアーサーが見ていないうちにアーサーの分のプレゼントも買っておいた。 やっぱり空けた時のお楽しみってことにしておきたいもんね。 あとはいつもお世話になってる本田さんの分も用意しておこうかなぁ…。 うーん、本田さんへのクリスマスプレゼント…肩たたき券、とか…。 ダメだ、最近どうも思考がギル化してしまってるような気がするよ…。 一緒に暮らしてると似てくるものなんだなぁ。 気をつけなくっちゃ。 さてと。明日は耀さんたちが遊びに来るから部屋の片付けしておかないとね…! . ←|→ |