「ふっふふー」

「なんだよその笑い。きもい」

「実はねー。今日は奮発していいお肉買っちゃった!!すき焼きしようすき焼き!!」

「マジで!?すげーなおい!!」

「たまにはいいもの食べないとねー。今日はアーサーと三人ですき焼きだ!!」


なんだか急にすき焼きが食べたくなっちゃったんだよねー。
やっぱり寒くなってくるとこれに限るよ!
準備してる間にアーサーも帰ってくるだろうし早速始めちゃおう!!


「まず油をひいて肉を焼いてー。醤油を入れるんだよ」

「うまそっ!!うおおお早く食いてぇええ!!」

「まだできてないでしょーが…」


お鍋の中を覗いてはしゃぐギルを大人しくさせて野菜や白滝などの食材を鍋に敷き詰めてゆく。
うーん、やっぱりいいよねすき焼きって!!


「ただいまー」

「あ、おかえりアーサー。今日すき焼きだよー」

「へぇ、いいな。なんだか久しぶりにだよな」

「アーサーはよく会社のお偉いさんに食べさせてもらってるんじゃないの?お肉はいつもよりいいやつ買ったけど高いお店と比べたらあんまり美味しくないかもね」

「ば、バカ!!何いってんだよ!!美味いに決まってんだろ!?」

「何で食べてないのにわかるの」

「わ、わかるに決まってんだろ…いつもお前の料理食べてるし」

「うわ、なにこの子!!嬉しいこと言ってるよ眉毛ったら!!」

「代名詞で呼ぶなよ!?」


三人で一緒に鍋を囲むのってすっごくいいよね。
私も実家にいた時はこうやってお爺ちゃんとお婆ちゃんと一緒に食べてたなぁ…。


「うん、そろそろできたかな」

「食おうぜ!腹減った」

「はいはーい。それじゃあいただきます」

「「いただきます」」


食前の挨拶と共に肉へと伸びた三つの箸が交じり合った。


「ちょっ、そのお肉私が狙ってたのに!!」

「ケッセセセ!!早いもの勝ちだぜ!!」

「お前ちょっとは遠慮しろよな。プー太郎のくせに」

「お前こそご馳走になってる側だろーが」

「俺はちゃんと食費払ってんだよバーカ。だから肉を食べる権利はある」

「買い物に行って作ってるの私だからね。もー肉ばっかり食べるなよギル!!野菜も食べなさい!!」

「ぶわっ!更に野菜入れんなよ!!肉食べる時邪魔なんだよ!」


なんだか急がしいなぁもう…。
ギルが口いっぱいに肉を詰め込んだせいで私はほとんど食べられなかった。
ちくしょう…高いお肉が…。
次にすき焼きをする時は最初に安いお肉ばかり食べさせておいて後で高いお肉を入れることにしよう。





「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -