「名前ー!一緒に遊ぶですよ!」 「そうだね。私もボート乗せてくれる?」 「あ、じゃあ僕おりますね」 「アルフレッド、もっと深いとこまで連れて行くですよー」 「えー。仕方がないなぁ…。ちゃんと掴まってろよ二人とも!」 「わーいなのですよ!!」 ゴムボートの紐を掴んだアルフレッド君とマシュー君はだんだん深い場所へと足を進めて行った。 うわぁ…多分この辺りだともう私足つかないだろうなぁ…。ちょっと怖いかも。 「この辺りが限界だよ〜ピーター」 「何言ってるんだよマシュー!もっと深くまで行けるんだぞ!!」 「危ないからダメだって。ほらここまでで終わり」 「ちぇー」 うん、マシューくんは偉いなぁ。 あんまり深いとこまで行くと流石に危ないもんね。海を嘗めてちゃ大変な事になりかねない。 「名前!そこお魚が居るですよ!!」 「うそっ!?ほんとだ〜!!なんか人懐っこいねぇ」 「あー!こっちにはクラゲが居ますよ!!あっあっちにも!!そこにもあそこにもいますよー!!」 「って…ん?ちょっとクラゲさん多くないかな…?」 「いだぁああ!!うわっ、痛い!!足刺されたよ!!」 「だ、大丈夫アルフレッド君!?」 「うん、ちょっとチクってした…あいたたた…」 「私降りるからボートの上乗って。クラゲに刺された人は場合にはその毒で死んじゃう時もあるから。とにかく落ち着いてボートの上に乗って?」 「それじゃあ名前が刺されちゃうじゃないか!!とにかくここは離れた方がいいな。マシュー」 「うん。二人とも、しっかり掴まっててね!!」 「クラゲってそんなに強いのですか?そうは見えねーですよ」 「ショック死とか色々あるんだけどね…とにかく慌てず直ぐに海から出ることが一番大切なんだよ」 「勉強になったですよー」 再び二人にボートを引っ張ってもらい浜辺にボートをつけた。 急いでアルフレッド君の足を海水で洗って処置を施すと、多少の腫れはあったけどたいした事はなかったようで本当に良かった。 「うん、触手もついてないみたいだしだこれで大丈夫だと思うよ。後で頭痛とか吐き気とかあったらすぐに病院行ってね?」 「うん。けどクラゲなんて刺されたの初めてだったからビックリしたんだぞ!」 「私も昔何度かさされたけと痛いよねぇ。しばらく腫れがひかないと思うけど我慢するんだよ」 「はーい」 急なアクシデントでビックリしたけど、アルフレッド君が無事で本当に良かった。 その後も皆でビーチバレーをしたりギルとアルフレッド君が泳ぎの対決をしたりと、おもいっきり海を満喫した。 日も沈み始めて名残惜しかったけど帰り支度を済ませて全員が例の痛車に乗り込むのを確認して車を発進させた。 皆疲れきっていたんだろう。車に乗るなり眠りについてしまったようで… 私も膝にピーター君を乗せて助手席に乗っているものだから、ピーター君の体温だとか寝息につられて眠くなってきた。 「お前も寝ていいぞ」 「でもアーサー運転してくれてんじゃん。悪いよ」 「いいんだよ。まだ明日も休みだしな」 「それじゃあ私も同じだよ。大丈夫、起きてるから」 「いいから寝てろよ馬鹿」 「馬鹿じゃないですー。浜辺で鼻血ブーなアーサーに言われたくないね」 「そ、それはお前の水着がアレだから…その…」 「何ごにょごにょ言ってんの」 「う、うるさい!!名前のバカァ!!」 だから馬鹿じゃないって…。 約二時間後。マンションに帰ってリビングにつくと体もヘトヘトでギルと二人してフローリングの上に倒れこんだ。 「疲れたー…」 「はしゃぎすぎたぜー…」 「眠い…でもお風呂入りたい…」 「もう明日でいいんじゃねぇ?」 「いやだよー…シャワーしたけど髪とかごわごわになっちゃってるもん」 「体もベタベタしてるしなー…海水ってなんで落ちねーんだろ…」 「さぁねー…。疲れた…だけど楽しかったよね…」 「エリザの水着姿も見れたしな…あとイヴァンの姉ちゃん」 「あの二人ほど素晴らしいものを持っている方は見たことないよー…」 「お前も上着脱がされてたじゃねーか」 「あれは不可抗力です。だけどまぁ一応褒めてもらったからいいや」 「ペチャパイが目立ってたぜ」 「黙れ」 「でもまぁ、アレじゃねーの?その、あああ、あれだよ…うん」 「なに」 「か、可愛かったんじゃねぇ…?」 「…ん?」 「ばっ、馬鹿。お前じゃねーよ。水着が可愛かったって事だっての」 「あぁ。そっちですか。まぁエリザの選んでくれたやつだしね」 「そうか」 「あれ…ギル顔赤い…日焼けした?」 「………多分」 「お風呂で冷やさなきゃダメだよー」 「おー…」 あぁ、本当に疲れた…。 だけどすっごく楽しかったよね。 また来年も行きたいなぁ…。 あと二日あるお休みはゆっくり休んで疲れを取ることにしよう。 月曜からは仕事だもんねー…。 スーさんとティノ君、元気かなぁ…。 今日海に行ったお話とか写真とか沢山見せてあげよう。 次はあの二人も一緒に行けるといいなぁ。 . ←|→ |