「ふぁー!!名前ちゃんのお弁当めっちゃ美味しいわぁ〜」

「ですよねーっ!!ふふふ、これなら名前さんいつでもお嫁に行けちゃいますね!」

「お兄さんのお嫁さんになってくれないかなぁ〜なってくれないかなぁ〜名前ちゃん」

「……」

「ちょっ、何この怖い顔の人ぉ!!俺すっごい睨まれてるぅう!!」

「スーさん大丈夫だよ、この人どの女の人にもこんな感じだから」

「…そっが」

「名前さんのお友達って楽しい人ばかりですね!」

「自分らも相当おもろい凸凹コンビやけどなぁ〜」


4人が仲良くなれて良かった〜。
それにしてもギル達遅いなぁ…。
せっかくギルの好物も沢山作ってあげたって言うのに…。


「おーう!うんめぇこの弁当!!」

「って、何さり気なく食べてんですかデンさん」

「おめ料理できんだがー!俺んとこ嫁さこ!」

「あんこは黙っとけ」

「なんやねんこいつ!!名前ちゃんの弁当食いよってからに!!」

「ガハハハ!!やっが!?食後の運動にはちょうどえがっぺ!!」

「上等やん…。久しぶりに俺の音速の右足が疼いてんで」

「トニーさんトニーさん!!その人一応私の上司だからやめてぇええ!!それに音速の右足って何!?」

「トニーが昔ヤンチャだった時蹴り一つで色んな奴ノックダウンさせてたんだよなぁ。うーん、懐かしい〜」

「大丈夫やで名前ちゃん、俺強いから!」

「いやいやいやそのオッサンも喧嘩の強さ半端じゃないから!!球場を戦場にする気かお前ら!!」


ああもう最悪…!!
球場に来てまでなんでこんな目に合わなきゃいけないんだろう…


「何やってんだよお前ら…」

「おやおや、賑やかですねぇ…」

「ギル!本田さん!」

「ふふふ。僕も居るよ〜名前」

「イヴァーン!イヴァンも見に来てくれたんだね!でもどうして?」

「たまたまギルベルト君と本田君に遭遇しちゃってさ!」

「そうなんだ!見に来てくれてありがとね」


うんうん、イヴァンは癒されるなぁ…!!
それにしても大所帯になっちゃったなぁ…。
男だらけで少々むさ苦しいのですが…。


「おい名前、握り飯に毒入れて相手チームに差し入れしてくんべ」

「何考えてんだ糞上司」

「だったらおめお色気ポーズとって向こうのピッチャー狂わせろー」

「死ねよ」


なんなんだこの濃いメンバーは。
本田さんのカメラが放つフラッシュの眩しさに食べ物が喉を通らなかったまま昼食の時間は終了し、その後も試合は続けられた。
決勝戦で惜しくも負けてしまい、デンさんは悔しさのあまり手に持っていた木製バッドをへし折った。
甲子園の舞台に立ったピッチャーが居るチームになんて敵うはずないって…
まぁ毎日のジョギングとアルフレッド君に教えてもらったバッティングのおかげで私も少しは役に立てたかなぁ。
皆もわざわざ応援に来てくれたし本当に嬉しかった。
トニーさんはバイトがあるからって泣く泣く途中で帰っちゃったけど、ギリギリまで某トラマークの入ったメガホンを持って応援してくれた。
後で応援してくれてありがとうってメールでも入れておこう。


「疲れたー!!もう何もできないー!ご飯作るの面倒くさーい!!」

「ちょっ、じゃあ晩飯どうすんだよ!!」

「出前にしよう、出前…。私シャワー浴びてくるから寿司でもピザでも好きな物注文しといて」

「マジかよ!?きゃっほー!!」

「なんだその喜び様は…私のご飯が食べられなくて残念とかそういう気持ちはないわけ?」

「いや、だってピザ食いてーし」

「あーあ〜。いっくら料理の腕が上がったからって毎日食べてくれる相手がこんなじゃなー…。本気でサディクさんとこお嫁に行っちゃおうかしら」

「なっ…!!まままま、まぁ前よりは良くなったんじゃねぇ?今日の弁当も美味かったし!!」

「お前コンビニの弁当食ってたじゃねーか」

「お前のも食ったっつーの!!」

「そうですかー。疲れすぎて文句いってやる気力もないよ。明日は休みだしゆっくり体を癒そう…」


ここにアイス君とイヴァンとマシュー君が居てくれたらすっっごく癒されるんだろうけどなぁ…
サディクさん…は心臓がドキドキしちゃって癒しには向いてないかぁー。
フェリシアーノ君とかも癒されるよねぇ。
そういえばロヴィーノ君が私の家に遊びに来るとか言ってたけどいつ来るのかなぁ…。
来る時は何か美味しいものでも作ってあげよう。


「そうだギル、これノルさんからギルにプレゼントだって」

「ノルから?」

「うん。今日私たちが着てたTシャツあるでしょ?ギルの分も作ってくれたんだってー。優しいよねぇノルさん」

「マジかよ…あいついい奴だな…。って、なんだよこの文字…」

「ギルは”戦力外”かー。まぁその通りだよねぇ」

「はぁあ!?なんだよこれ!?なんであいつこんなもん俺によこすんだよ!?」

「さぁ。ただの嫌がらせかもね」

「ちくしょぉおお!!あいつ今度会ったら文句言ってやるぜ!!」

「やめときな。あの人怒ると怖いよ」

「ちくしょぉおおおお!!!」


.


「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -