「なんでギルがここにおるねん!!」 「お前こそなんでここに居るんだよ!?」 「俺は名前ちゃんの為に荷物ここまで運んだったんや!!」 「おれはこの女に拾われてここに住んでんだよ!」 「はぁああああ!?住んでるって、嘘やろぉお!?お前国に帰ったんちゃうんかい!」 「色々あって帰ってねーんだよ!携帯なくしたから誰にも連絡とれねーし…」 「お前の事なんかどないでもええねん!!名前ちゃんに変な事してないやろなおんどれぇええ!!」 「アントーニョさん性質の悪いヤクザになってますよ!!どこかの帝王口調ですよ!!」 「はっ…!!ご、ゴメンなぁ〜名前ちゃん…。怖がらせてもたなぁ」 「むしろ貴方の変貌振りが怖いです」 この二人顔見知りみたいだけど… いったいなんだって言うんだ!! 「えーと…ちょっと整理したいからひとまず落ち着こうか。はい息すってー」 「ひぅー」 「吐いてー」 「ふぁ〜〜。お!落ち着いたわ!!凄いなぁ名前ちゃん」 「ギル、らちがあかないからこの状況説明しろ」 「俺かよ!?」 「テメェだよ!!」 「…えっと、こいつは俺の友達で…」 「え?俺ら友達だったん?」 「…」 「いいから。それで?」 「それだけだ。ただの顔見知りだ」 「へぇ〜。偶然にしちゃあ出来すぎてる気がするけど…世間は狭いしありえないことじゃないか〜」 「じゃあ次は俺が聞くで。お前はなんで名前ちゃんの家に住んでんねん」 「ちょっとヘマして…。怪我してるとここいつに拾われたんだよ。それで行くとこないならここに居ろって無理矢理」 「おまっ…!!なんちゅー羨ましい!!俺と代われや!!」 「誰が貧乏人と代わるか!!」 「あーはいはいもう分かったから。喧嘩するなら二人とも出てってください」 「「……」」 「二人とも友達なんだったら仲良くやればいいじゃん。それにギルの友達なんて初めてだから私としては嬉しいし?ゆっくりしてってよアントーニョさん。お茶淹れてくるから」 「名前ちゃんがそう言うならそうするわ〜」 「お前なぁ」 「なんやねん。調子のってたら殴るで」 「お、お前…そんなキャラだったか!?」 「俺は恋愛事は負けん気強いねん。情熱の国嘗めんなよ?」 「え…お前まさかあの女…!?趣味悪っ!!!」 「胸しか見てないお前に言われたくないわ〜。名前のちゃんの笑顔は天使やで!!可愛いし優しいし部屋ええ匂いするし〜」 「いや、芳香剤だろコレ」 おやおや仲良さそうに話しちゃってー。 ギルに友達が居たことに驚いたけど、やっぱりいつも暇そうにしてるあいつが楽しそうに話をしている姿はいいもんだ。 そういえばギルが前に話しいてた関西弁の友達ってアントーニョさんの事だったんだ。 ん?そういえばアーサーも同じような知り合いが居るって言ってたけど… まさかね〜 そこまで偶然が重なるってないでしょ、うんうん。 さーて、大事な大事なギルちゃんのお友達を精一杯おもてなしするかー! . ←|→ |