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「…成程、そういった感想に行き着くとは予想もしなかったな。シャコ」 「ええ本当に。発想の元が違う見解を知れるのは、楽しいですねぇ」 問われ、いたく得心が行った風に頷き合う二人。自分達とは異なる感性に触れて、大いに新鮮味と発見の楽しさを感じているようだ。やがてイナリは言葉を選びながら、訥々と語り出した。 「エマ殿に解り易く伝えるには…そうだな…例えばエマ殿は、茶や料理に使う香草(ハーブ)が花を咲かせていたら、それを美味しそう、と思われるだろうか? 多分、花が花として咲いている時は、誰しもそれを花としか見做さないのだと思う。勿論食べられるという知識と前提がある以上その限りではないだろうが…」 「親方は回りくどいですねぇ。単純に、目で見てても楽しいので食べる分は食用として。別腹勘定してるって感じですよー」 「う、うむ…それだ。観賞用と食用は無意識下で分け隔てられている…という感覚なのだ」 「実っても土から生えてる間は、稲っていう名の植物です。食卓に並んで初めてごはん。例え主食と言えどもそんなもんです。エマさんに合わせるならパンと麦ですかね」 普段聞き手でいる事が多いイナリは、あまり話上手ではない。長々くどく講じた自分を恥じてか、イナリはやや気恥ずかしそうな顔をした。その横顔を、シャコがからかう気満々でべちべち肉球突きしている。いや最初から徹底して、シャコはイナリをからかい続けるのに余念がなかった。 「エマさんは、好きな春の花とかありますかー?」 ────── おおー。エマさんならではと言いますか、異邦人らしい関心の向きだなーと納得させられました。^^ 伝わり難い説明だったらどうしよう…でもエマさんは察して下さるに違いない! レス自体を結構長々書いてしまってましたね。もう2、3レスで退場するので、イタズラでも何でもお付き合いしますよ(シャコが)!^^
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