ガンガンする。頭痛いし、吐き気するし。何よりお腹痛い。お腹が。もーやだホント。なんでオレ女なんかに生まれたんだろう。サッカーだって体力的に男のが断然有利だし、身長だって。何より胸っていう邪魔なものがない。それって凄く羨ましい。ああもう、ホント嫌になる。
けど、こんなこと母ちゃんの前では言わない。だってやっぱり子供欲しくて産んだんだろうし、きっと今のオレより大変な思いして産んでくれたんだってわかるから。それに、女が嫌だと思うのも今日みたいな日だけなのだ。ああ、生理ってネガティブになるっていうけどホントだ。いつもなら考えないことばっかり浮かぶし。それにたまに凄く泣きたくなる。あ、どうしよう。泣きたくなるなんて思ったらホントに泣きたくなってきちゃった。どうしよう。
「…円堂、我慢するな」
いつの間に来ていたのか。風丸がオレの頭をぽんぽんと撫でてくれた。付き合いが人一倍長いからか。オレの現状を理解したんだろう。もういいや。泣いたって。だって風丸の前だ。皆いないしちょっとくらい泣いたっていいよな。だって痛いし、辛いしで頭ん中ごっちゃだし。許されると思うんだ。
風丸の制服濡らすのに罪悪感がないわけじゃないけど、安心したいから女々しくも抱き付いた。けど、風丸は何にも言わずに抱きしめ返してくれて。大丈夫だって母親みたいに今度は背中をぽんぽんと優しく撫でるようリズム良く叩いてくれる。
そのお蔭かな。さっきまで痛くて辛い気持ちはどこかにいっちゃって。涙だって引っ込んじゃって。ただ暖かい気持ちでいっぱいになった。
風丸ってオレの安定剤みたい。きっとオレは今みたいな生理の時だけじゃなくて、風丸がいなきゃ生きていけなくなるんじゃないだろうか。でも、それもいいかもしれない。だってこんなにも居心地いいんだから。






(風丸、大好き!)









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