※突然ですが獣耳設定だよ!



「きゃぷ、てん?」
目の前の光景に頭が追い付かない。何、これ。僕の都合の良い夢?幻覚?ベッドの上で下半身を太股で擦り合わせ、荒い息遣いで僕を呼ぶキャプテンの姿とか。やっぱり夢だよね。やだなーそんなに溜まってた?
「ふぶきぃ、ど、しよぉっ」
愛らしい耳を垂れさせ切な気に鳴く姿に気を抜いたらどうにかなりそうだ。幻覚。これは幻覚。我を失っちゃ駄目だ僕。取り敢えず必死に自身に暗示を掛けながら例え幻覚と言えど下半身にとてもよくないこの状況をなんとかしようと優しく声を掛ける。どうしたの、と。するとキャプテンはメスみたいに鳴きながら熱い熱いと訴えるばかり。お願いだから煽らないで。
「熱いって…風邪?」
「ん、ん…違うっ、ぁでも、熱い。あつ、くて………うぅっ、ふぶき、どうしよう」
「落ち着いて。大丈夫だから」
「ふぶき、ふぶき……俺、へんっ」
キャプテンは徐にベッドから立ち上がると覚束無い足取りで僕のところまで来たかと思えばいきなり唇を合わせてきた。わ、柔らかい。なんて現実逃避をするくらいの衝撃だ。なにこれ。なんのギャルゲーなの。茫然と立ち尽くしていると、キャプテンは尻尾を絡ませ慣れないながらも擦り寄ってくる。まるで、交尾をねだるような、そんな仕草で。え?え?なんで?遂に僕ってば基山くん並みに残念な頭になっちゃった?嫌だな、それ。
「おれ、身体、熱くって…ふぶき、ごめ、」
泣きそうな表情で謝るとキャプテンは下半身を僕のそれに擦り首筋へ唇を押し付ける。ごめんって。寧ろ僕の方だよ。ごめんね、キャプテン。本当にごめん。幻覚でも誘惑に勝てない僕を許して。でも、仕方ないんだ。だって魅惑的だし、発情したメス猫みたいな匂いを出すキャプテンに煽られちゃったみたいなんだもん。だから、ごめん。責任とるから。だから、ごめんね。

獲物を狩り取る時みたく、ただがっつくしか出来ない。







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猫円堂くんと狼吹雪くん。猫円堂くんは発情期中っていう…





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