花弁の行き先






小学校の長い6年間が過ぎ、私服登校から制服登校になった今年の春。ぱりぱりのワイシャツに赤いリボン、ベージュのブレザー(なんでベージュなのか校長のセンスを疑う)、膝丈より気持ちちょっと短めなスカート(膝よりちょっと下だったから折ってみたら膝丈上になっちゃった…) 行きなれない道を歩いて学校に辿り着けば何か新しい匂いがした。ああ私中学生なのか、って思って敷地に踏み込む。

あの春は手を繋いで仲良く入ったっけ。
あの声が頭の隅で今でも聴こえる。そう、2人でジャンプして一緒に敷地の中へ入ったんだ。



『(もう1ヶ月経っちゃったんだな…)』



校庭の桜の木が鮮やかな緑色に移り変わっていたのに気づいたのはつい先ほど。ふと窓の内側から見えた風景。



桜ももう、終わりなんだね。










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