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「馬鹿じゃないの」
『……(モグモグ)』



段ボール箱ごと受け取って、4人前のお寿司と一緒に雲雀んチに持っていくと玄関で(珍しく)迎えてくれた雲雀に追い出されそうになった。

いきなり子犬持ってきた私も私だけど!

とりあえず玄関を強行突破して、雲雀と私の分を取り出して子犬の段ボール箱も雲雀の部屋に運んで無理やりお昼にした。

子犬は私の後ろで段ボールの内側をひっかいている。帰ったら餌買いに行かなきゃ。



「あの子猫の二の舞に、」
『大丈夫。今回はちゃんと見る。病院に行かせられるお金もある』



雲雀に子猫の事は勿論全て話してあって、病院に行かせられなくて…見捨てた事も知ってる。子犬の事も全て話した。

(私の事は家族より雲雀が一番知っているようなくらいに色んな出来事を話している気がする)



「今、あの家には住んでないんだってね」
『な、んで雲雀が知ってるの?!』



驚き過ぎて、箸が滑って醤油が入った子皿にサーモンを落としてしまった。…醤油漬けしょっぱそう。

ちょっと、まだ誰にも話していないんですけど。


「僕を誰だと思ってるわけ?」
『雲雀恭弥?』



…並盛は僕のだからね、と鮃を口に運んだ。微かに口元が緩んでる。美味しそうな表情解りにくいなぁ。まあ今の問題発言は気にしないとしよう。



『それって学校を仕切る範囲超えてる』
「なかなか面白いよ」
『面白いじゃないよ。学生は勉学に励むべきなんだよ!』
「煩い」



正論を述べた筈なのに一蹴されて箸が伸びてきたと思ったら私のエンガワに、ちょ!

箸で掴み返すにも行儀が悪く手が出せなくて、素早く私のエンガワは雲雀の口に入ってしまった。ああ私のエンガワ…!



『雲雀ンとこにまだ沢山あるじゃん!』
「煩い」



…でもこれ雲雀ンちの奢りで食べてるんだよね。エンガワ1貫くらい仕方ない諦めるか。



『今日はありがとね、誘ってくれて』



私が今お母さん達と一緒に住んでないって知ってお昼誘ってくれたんだと思うから。

久々に雲雀ンちにお邪魔して1年前と変わらない会話をしている事が嬉しかった。



(子犬触ってみる?)
(いい)
(名前何しようかなぁ)




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