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「調子乗ってんじゃね、ぐあッ!!」



あの先輩、私別に調子乗っていませんが。


殴りかかってきた男子を雲雀から貰った愛用のトンファーで横に殴り飛ばす。

何でも、私が偉そうに廊下を歩いていたからムカついたらしい。ただそれだけの理由で殴ってくるなんてお馬鹿でしょ。


のびている先輩に目もくれずにその場を去ろうとすると(担任がいる職員室に行かなきゃいけないんだから。面倒くさい)、前から数人の男子が歩いてきて私の横あたりを見ると目を見開いた。



「お前、木寺先輩に何したんだ!!」



木寺、先輩?

さっき殴り飛ばした(床でのびてる)奴と数人の男子を交互に見る。


まさかの子分登場?
(嫌なフラグ立ったぞ?)



「女だからって手加減ししないからな!!」
『女子相手にやる気満々?!』



殴りかかって来た男に体の重心を右に傾けて拳を避け、そのまま足をかける。前から2人目も殴りかかってきたから右腹にトンファーをぶち込む。3人目は、……あれ?


「捕まえたぜ!」


後ろから迫っていたのに気付かず、がっしりと羽交い締めされてしまった。ここぞとばかりに転ばせた奴が立ち上がってまた殴りかかってくる。

が、ここは冷静に冷静に。



『はいしっかり捕まえてて下さいねー、てやっ!』
「わッ?!!!」



相手の足に目掛けてを力強く蹴って、思いっきり腰を曲げる。相手のバランスを崩して前に投げた。当然近くにいる転ばせた奴に当たってKO。


背負い投げ、1本!!
そんで連鎖成功!!



『よしっ』



思わず小さなガッツポーズをして職員室に向かった。


***

あれから無事に、何事もなく職員室にたどり着けた私は担任の元に行き、用は何ですかと聞いてみたが、担任の口からは理解できない話をされた。なので私はもう一度用は何でしょう?、と聞く。



「だから君を生徒会に入れたいんだ」
『……』



生徒会?
ええと、生徒会って生徒の代表者が生徒の為に働く?んだっけ??

…この担任は馬鹿か!
この学校入って間もない私に生徒会に入って欲しいってどういう事か知ってる? まだ何にもわかってないんだよ?しかも選挙で選ぶらしいんだよ?無理じゃん!!


さっきの台詞に先生が付け足すように言ってきた。


「先生だってちゃんとした理由があって言ってるんだ。無責任に言ってる訳じゃない」
『理由、ですか?』
「沢田も感じてる事だが黒曜中は荒れている。窓ガラスの割れる音、生徒同士が喧嘩する事は日常茶飯事だ。だかな、」



先生が言うには
今ではその日常茶飯事が少しずつ減っていっているらしい。教員達は、慣れてしまって別に何もしていなかったから不思議がって仕方なかった。

しかしある日、ある教員が偶々通りかかった放課後の教室を見た事によって解決したのだ。





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