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―パシャッ。
突如横から眩しい光がさして2人で目を瞑った。
「うん、良い感じに撮れた」
「『リーマス!!』」
「おそよう、2人共。仲良さそうにまるで恋人同士みたいで幸せそうに寝てたよ」
リーマスはしゃがんで片手にカメラを持って、にこりと笑った。
まるで、悪戯が、成功したような、……!!!
起きて間もないジェームズも目を見開いて口を開けている。
「あっはっは!!、ジェームズの顔面白えぇっ!!」
「莢佳、首痛くない?大丈夫?」
リーマスの後ろにいたシリウスは腹を抱えて大爆笑だし、ピーターは肘かけに頭を預けていたからか首を心配してくれている。
ピーターがそこまで心配してくれてるなんてお姉さん嬉しい…っ。
「本当はお前ら仲良いんじゃねえの?」
笑い過ぎて出た涙を拭いながらこっちを指差した。ジェームズとまた目を合わす。…まだ脇腹に乗っかっているジェームズと。
「シ、シリウスは馬鹿?!!、こんなもじゃもじゃ頭でチビモンキーな奴ッ」
『いたっ!!ゆっくり降りてよ!!つかもじゃもじゃってお前の頭だろ!!』
眠気が飛んでいつも通りの悪い目つきになって、ワザと体重をかけながら降りやがった。
「ねえ莢佳、忘れているようだけど僕だって悪戯仕掛け人の1人だよ」
楽しそうに笑って、シリウスとピーターに目配せして、3人は私とジェームズにこう言った。
「悪戯完了!!」
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