謝ろう、そうしよう
「…これはどういう事?」
場所は変わって応接室。
恭弥の足下にはサッカーボール。周りには太陽の光に反射してキラキラと光っている透明な何かの破片が散らばっている。
気持ち良い風が私と恭弥の間を通り抜けた。
…訂正。
只今、大きく割れた窓ガラスの穴から冷たい風が吹きまくってます…っ!
『ごめん、本当にごめんなさいこれには色々とワケがありまして癖というか慣れというか、』
「サッカーボールで窓ガラスを割る事が?」
恭弥の目がこれまでにもなく細い。背後に鬼が見える。大きなごっつい鬼が見える。
『いや、サッカーボールじゃなくてサッカーボールより固くて棍棒使って打つスポーツがあってさ、』
「ちょっと黙ろうか。ね?」
『…何それ棍棒?』
恭弥の懐から取り出されたものは見覚えがあったけど………いつ見たんだけっかな…?
「君の頭のネジを締める道具さ」
『え』
「何だろうと僕の学校を壊した罪は重い…」
『わわ私は至って普通さ、って!いやあああああ』
(待ちなよ)
(これ正当防衛で杖使っていいかなああああ??!)
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