体育
良く晴れた空の下、体育の授業で男子はみんな校庭の真ん中でサッカーをしていた。女子は校庭の端のコートでテニス。
「はあぁぁ…。サッカー嫌だなあ、ボールまわってこなければいいんだけど(獄寺君まわしてくるよなぁ…)」
『これ何の遊び?』
「遊びじゃないよ、授、てえええぇえッ?!!!サッカーって男子だけだよねええ?!!」
サッカーゴール付近(決して俺はゴールキーパーじゃない)で溜め息をついていたら、いつの間にか智子ちゃんが後ろでラケット持って立っていた。
因みに彼女もサッカーコートの中に入っている。
『テニスっていう(似たような)のをやってたけどなんかみんな応援にまわっててつまんない。ボールは打つもんだけどさあ…』
「だからってコートにいるのはヤバいって!!」
「10代目!パスするんでシュート決めちゃ、って、なんでお前いんだよ?!」
ああ獄寺君!
やっぱりボール持ってきた!!
お得意の脅しを使いながら蹴ってきたみたいで敵チームはちょっと青ざめていた。サッカーじゃないよ獄寺君…。
『ボール蹴ってて何が面白いんだし!!』
「意味わかんない事ぬかしてんじゃねえよ!」
『ボールは棍ぼ、』
「智子!こっちにボールパスしてくんねぇか!」
同じチームの山本が急かすようにこっちに向かって手を振っていた。
(なんで智子に? …これってまさか山本は智子ちゃんも同じチームだと思っちゃってる感じ?!!)
『OKッ!!』
今智子ちゃんの目がキランて光った。やる気満々だよ!!
そして思いっきり後ろに引いたのは足ではなく、
「のわッ?!!」
『山本ぱぁぁすッ!!!』
「テニスラケットで打ったあああ!!!」
まさかのテニスラケットでした。
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