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01
時は流れ、いよいよ卒業試験の日がやってきた。
イルカさんに少々迷惑かけながらもなんとなく授業受けてきたおかげか総合成績はまあまあ上位にいる。やる気を削ぐものっていったら"一度(途中から抜けたが)アカデミーに通っていた"事と"すでに知識を持っていた"事。わさわざ男装までしたが、サスケと少しでも一緒にいられるのならこんな苦労惜しまない。ずっと側に居られなかったんだ…。

クラスメイトの方は相変わらず特定の人物以外、顔も名前も知らない。特定というのは私がいた今より少し先の時代でナルトやサスケと仲良くしていた子達のこと。"海藤 明"としての交友関係は順調で、ナルトは勿論サスケともいい感じに上手くいっている。7割くらいはライバル視されているけど。

卒業試験は初歩的な分身の術らしく、教室内の空気がピリピリしている(シカマルに関してはお前もう少し緊張感持てと言いたい)。分身かあ…、下忍前なら自分含めた3人が妥当なところだろうか。

『(不謹慎だけど…、不安がってる顔めっちゃ面白い。)』


周りを見ると一生懸命に印を確認したりだとか、神頼みしている子やら。隣にいるサスケは余裕な顔していてつまらない(随分余裕なんだねってさっきおどおどしながら日向家のヒナタが言ってきた。深呼吸してリラックスすればいつも通りに出来るよ、とついでにアドバイス。いいな、ヒナタを妹に欲しい)。サスケも卒業試験くらい不安になればいいのに。……イタチ兄を倒すのなら絶対に受からなければならないし、総合成績もトップだから自信あるもんね。ああつまらない。いつもぶすっとしてるんだもの…。…前のサスケはコロコロ表情変えてちょっとムカつく言動もあったけど楽しかったな…。懐かしい。



「さっきから何こっち見てる」
『見てたつもりはなかったんだけど(嘘だけど)。あー、早く終わらねえかな』
「まだ始まったばっかりだ」



わかってるよ。さっきナルトが教室から出て行ったの見えたもん。

そう、びっくりしたのは今のナルトが卒業試験を何回も落ちている事だった(こそこそ話しているクラスメイトからの情報)。私が会った時には影分身出来てたら、かなりの成長スピードが早いのかそれともカカシさんの指導のおかげなのか定かではないけどそれにしたって驚きだ。

頑張れナルト! お姉さんは応援してるぞ。やれば出来る子なんだよ!






そして教室から戻ってきたナルトの合格したにしてはおかしいテンションと、手には何も持っていないことに気づいて落ちてしまったことを知った…。





(え、じゃあどうやって下忍に?)
(サスケやサクラは受かったのに…)
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