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『…お、お土産。うぇっ、』

「……お土産? その前にお前顔色悪いぞ」



私の次に早く来たサスケに左手で口を抑えながらもお土産のお煎餅を渡す。サスケは私の顔色を見ながらそろそろと受け取ってくれた。


昨日は自分用のお酒とカカシさん用のお菓子をおつまみに飲んでいたがもの足りず、スーパーに買い足しに行って飲みまくり、今日は約1週間ぶりのアカデミー。見事2日酔い。来るまでに何度倒れるかと思ったか! …あー、頭ガンガンするー飲み過ぎたー死ぬー。でもサスケが心配してくれためっちゃ嬉しいーけど死ぬー。


駄目だ、気持ち悪過ぎる。


立ってるのも辛くって自分の席に戻ろうとしたがいくらサスケの後ろでも遠く感じた。



『サスケ、今だけ隣いいか?』

「あ、あぁ」



了承を得るとサスケの前から移動して、隣に腰を下ろして机に伏せた。あー机の冷たさが気持ち良い。アカデミーだからって飲み過ぎは駄目だな、なんたって朝が辛い。



「…大丈夫かよ」

『……少しじっとしてればな』



、多分。


最後の部分は心の中で呟き、伏せた体勢で応える。



「お前、かなり授業遅れてるぞ」

『…別にいいし』

「またプリント貰うと思うぜ」

『……別に要らないし』



今回やけに会話が多いことは気にならず、寧ろ話しかけるなほっといてくれと思う程重症だった。



『悪いんだが背中さすってくれないか? …後頭に響くから黙ってくれると嬉しい』



サスケは眉間に皺を寄せて明らか、嫌なんだな、とわかる表情をしたがゆっくり手を伸ばして背中をさすってくれた。…なんて優しいのサスケっ!!


暫くさすってもらってると次第に気持ち悪さが引いていった。それに比例して気持ち良くて眠気が…。



『ありがとう、サスケ』



にこり、と笑えたかわからないが、とりあえずもてるだけの気力をもって笑ってお礼を言った後、ゆっくりと意識を飛ばした。




(サスケの傍で寝るなんていつぶりだろう…)
(まだナルトにお土産渡してないや)
(帰りでいいかな)
 
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