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今日は昨日のこともあって、早めにお世話になっているカカシさんの家から出ることにしてみた。勿論昨日イルカさんから渡された幾枚ものプリントは家で真っ白なまま、お留守番。とりあえず燃やさずに保管中だ。いつ燃やそうか悩む。邪魔になるだけだし。

本当は今日カカシさんの任務についていく気満々だったんだけど、アカデミーをあんまりサボることはよくないと正論を言われてしまい仕方なく登校。因みに登校時間は忘れたから適当に朝早く出ている。


カカシさんは唯一私の正体を知っている人物だ。

だから家に戻れば今かけている変化を解き、16歳の姿に戻して生活している。

いままでは午前中、里外といっても里周辺の任務だったら16歳の姿に面で顔を隠して一緒に任務をこなし自分の生活費を稼いでいた。だから影分身で本体の代わりに授業に参加していたのだけど、昨日は久々に午前中から暇だったから油断してしまったのだ。

(どっちみち、座学は好きじゃないから参加してなかったんだけどね)


これからどうやって生活費を稼ごうかと頭を悩ませているといつの間にか自分の教室前。教室に入るのは片手で数えられるくらいしか入っていないからどこに座るか迷う。とりあえず適当に窓側の後ろの方に座っておこうかな。あ、あそこ、私がいつも登って見てた木じゃない?ってことは、今いる位置の前にサスケが座るわけだ。よしここにしよう。


大して入っていないショルダーバック(弁当と筆記用具だけ)を机の上に乗っけて座る。まだ早い所為か誰もこの教室にはいない。流石に真面目なサスケも来ていない時間帯。

欠伸がひとつこぼれる。


荷物を抱えるように私は机にふせて目を閉じた。















―耳に入るのは、蝉の鳴き声と複数の笑い声




毎日、ただ楽しかった。





(嗚呼、夢だと、わかっているのに)
(手を伸ばしたくなるんだ)





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