「よし。雛祭りでもするぞ」
「へっ?」
始まりはそんなリボーンの些細な発言から。
最初はもっと普通の雛祭りを考えていたのですが、流石はリボーンとボンゴレです。
こんなことになるなんて全く予想なんてしませんでした!
雛祭りパニック
(女の子の祭)
「す、すごいです…!」
「ボンゴレだからな」
誇らしげに言うリボーンと唖然と立つ私の目の前にあるひな壇。
でもそれの大きさに問題があるんです。
私たちの何倍もあるそれは人がたくさん乗れるものになっています。
ああ、なんでこんなことが起きたのでしょうか?
そうです。朝、リボーンが急に雛祭りをすると言い出してから出かけて約一時間が経った頃でした。
いきなりリボーンが現れたと思うと「学校に行くぞ」と言い出して、学校に行けばコレがそびえ建っていました。
「リボーン、まさか…」
「そのまさかだぞ。ボンゴレ雛祭り開催だ!」
やっぱりそうでしたか…!
ウキウキしてるリボーンを見れば一目瞭然ですが一体今度はなにをする気なのでしょうか…!!
「今回は簡単だぞ。ただ蒼空や獄寺たちでひな壇を飾ればいいんだ。ちなみに蒼空はお雛様だ」
「えっ、えっ!?でも獄寺君たちは…」
「噂をすれば…来たぞ」
「え?あ…」
「10代目ー!」
呼ばれて驚きながら後ろを振り向けばそこにいたのは獄寺君、山本君、雲雀さん、京子ちゃん、花ちゃん、ハルちゃんでした。
えっ、えっ、えぇーっ!?
な、なな、どうしましょう!
この完全に巻き込んでしまった感じは…!
雲雀さんいますし、群れてますし…!
絶対に何か起きちゃいます!!
「み、皆さん…!」
「雛祭りやるんだろ蒼空!おもしろそーだよな!!」
「ねぇ赤ん坊。僕は蒼空だけだって聞いたんだけど」
「まぁそう言うな雲雀。たまには参加しろ」
「げっ!ガキがいるじゃない!」
「私お内裏様やりたいなぁ蒼空ちゃん」
「ずるいです京子ちゃん!ハルも蒼空さんの横がいいです!」
「ふざけんじゃねーぞアホ女共!10代目の横は右腕であるオレの位置だ!」
ど、どうしましょう!!
なんだか乱闘しそうな雰囲気になっているんですが…!
どうすればいいのか分からなくてリボーンを見れば…う、嬉しそうです!
まさか、また特訓なんですか!?
そう思ってリボーンをもう一度見れば…に、ニヒルに笑ってましたーーっ!?
「リ、リボーン…?」
「お前ら蒼空の横に座りたきゃ他の奴倒してからにしろよ」
「そう。なら話は早いね。君達、僕に咬み殺されなよ」
「はっ!てめぇが果てな!!」
「負けられねーな!!」
「ハルが蒼空さんの横ゲットです!」
「皆、寝言は寝て言ってよ」
ひぃ!思っていた側から始まってしまいました!!
リボーンは楽しそうで獄寺君たちは始めてしまったせいか止める気はなさそうで…。
こ、これもう止められませんーーっ!
「あーこれじゃ当分暇だね蒼空」
「花ちゃん!どうしよう!!」
「ほっとけばいいよ。どうせ長いだろうし」
「彼女の言う通りですボンゴレ」
「! 骸さん!」
「なによこの変な奴」
「は、花ちゃん!」
戦いに参加しなかった花ちゃんは呆れ顔で皆を見ていて、そんな花ちゃんの後ろに急に現れた骸さん。
そんな骸さんにとても嫌そうな顔をする花ちゃんになんだか骸さんは口元をひくつかせていました。
も、もしかしてここでも乱闘ですか!?
「うっ(蒼空の目が潤んでる…!)」
「っ!(これでは下手なことはできませんね)」
「花ちゃん、骸さん?」
「そ、そういえば雛祭りをやるんですよねボンゴレ」
「え、はい」
「では僕たち三人でやりましょう。他を待ってると長そうですし」
「そうよ蒼空!やろっか!!」
「で、でも…」
「たまには、いいでしょう蒼空」
「!」
こんなときだけ名前で呼ぶなんて骸さんずるいです…!
はい、なんて頷けば骸さんと花ちゃんは嬉しそうで、やっぱり雛祭り…楽しいです。
桃の花には君の笑顔で!
(ちょっとあんたなんでお内裏様やってんのよ)
(蒼空の横は僕が座るんですよ。ってなに上にあがってるんですか!?)
(いいでしょ。私だって蒼空の横がいいの。ね、蒼空?)
(う、うん?)
雛祭りフリリク
沙羅様のみお持ち帰り可
20100309