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馬超

「俺は淵師が一番好きだという自信しかないぞ!」と、朝一番に言われたため起床。なんだなんだと群がる野次馬に顔を赤くして一報。「私は馬超殿のそういうところが、きっ、き……」と、言葉が詰まり失笑。そのまま抱き締められ、あまりの羞恥に耐えきれなくて卒倒。

こういった毎日を繰り返していると、やはり馬超殿に物申さなければならない気がしてくる。いい加減、人の目につくほどの愛言葉は控えてほしいと。

「それは無理だ!」
「えっ」
「なぜ俺がお前に対する気持ちを封じ込めねばならん!」

いや、だから……。

「しかし、お前が俺に愛情を示されるのが嫌だというのならば、仕方あるまい」
「そういうわけでは」
「そうか! それならば示そう!」
「いや、違うの馬超殿」

あぁ、また大声で言い始めてしまった。やはりぞろぞろと集まる人だかり。ため息をおとす馬岱殿。肩を落としこちらを見下げる諸葛亮殿。駄目だ、多分だけれど関索殿たちに並ぶ二人と噂されているのだろう。

「照れた顔も可愛いな、淵師は!」
「そうやって愛を囁く馬超殿は本当に馬鹿で恰好いいね!」
「なに、お前もついに……。ふ、負けておれんな、俺の方がお前が好きだ!」
「ややや、やっぱり無理! 恥ずかしい……けど、私の方が馬超殿の方が好きです!」
「……淵師、声が大きいぞ。お前には羞恥心がないのか」
「あー、はい、はい、そうだね。恥ずかしいよね」



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