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「あ、こんなところにいらっしゃったんですね」
よく間延びした、それでいて芯のある声が私の耳に届く。
「馬岱殿」
どうかしましたか、と言う前に、彼はとびっきりの笑顔を浮かべる。同時に突き出すのは見たこともないお酒。見ただけでわかる、上質なものだ。真昼間から、まさか……。
「飲みましょう、なまえ殿」
その、まさかだ。
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