小説 | ナノ

設定

基本的に原作沿い
桔梗、かごめ成り変わりの物語(名前は変更可)
苗字は“日暮”固定

前世のような、巫女であるが故に人間であって人間ではいられない宿命を背負った、清廉潔白な孤高の存在ではなく、同年代よりもお淑やかではあるが、普通の女の子として成長
桔梗とかごめを足して2で割って、りんちゃんの純粋さをブレンドしたような性格


その他変更点

じいちゃん→おじいちゃん
ママ→お母さん
ひょんなことから7歳の時に前世を思い出した(死因と犬夜叉のこと以外)
日暮神社の巫女を務めている
髪は前世よりは短く腰までの長さ
弓道部所属で全国制覇経験あり(前世とは違い、動く的を射ったことはない)
医学や薬学などに興味がある(前世の影響から)


管理人は原作犬夜叉が大好きです。
しかし、あの三角関係が悲しくて、それぞれ色々と報われないので、このお話を書いてみようと思いました。
かごめは桔梗の生まれ変わり、即ち、桔梗とかごめは同じ魂の持ち主であり、ただ、家族や友人などの周りの環境、時代背景、背負った宿命によって育まれた心が違うだけというイメージが拭いきれないため、このお話では、「アニメ15話 悲運の巫女 桔梗復活」によりかごめの魂から桔梗の魂が分離することはありません。
なぜなら、このお話のヒロインは、桔梗であって、かごめでもあるから。
そのため、15話は全く新しい展開となります。
乞うご期待!

悲しいの反対!報われてほしい!桔梗はかごめに生まれ変わって、来世(かごめとして)で犬夜叉と結ばれる的な感じでいいじゃん!魂で惹かれあってんのよこの2人は!という気持ちで書いてます。
きっと同じことを考えた同士はたくさんいるはず!


原作と違う点が多く、犬夜叉との関係などなど最初から違う展開になりますが、楽しんで読んでいただけると嬉しいです。


________



時は戦国。

現代では考えられない飢饉や流行病、賊による被害、血で血を洗う戦などが各地で頻繁に起こるような、闇の多い時代。
明日を迎える保証すらなく、人々の負の感情は至る所で生まれ、それを餌に、妖怪と呼ばれるモノたちが数多く存在していた。
それらは人に恐れられており、畏怖の対象であった。

人々を襲う妖怪に対抗するため、妖怪退治を生業とする者たちが存在し、その中に、巫女という妖怪を滅する力を持つ者もいた。

妖怪の中には、力のある者が束になっても敵わないような、何百年と生きて力を高めたモノが存在する。
西国を治める大妖怪、犬の大将もまた、力のあるモノであった。

彼には2人の妻がいて、1人ずつ男児に恵まれた。
妖怪の母から産まれた第一子、妖怪の“殺生丸”
人間の母から産まれた第二子、半妖の“犬夜叉”

龍骨精という大妖怪との死闘の末、重傷を負いつつも封印することに成功してすぐ、月食の夜に、犬夜叉は誕生した。
しかしその日、犬夜叉の母である十六夜を慕い、彼女が妖怪と結ばれて子を成したことに絶望し、子諸共葬ろうとした者とともに、燃え盛り崩壊する屋敷の下敷きとなって、犬夜叉の父は亡くなった。

その後、犬夜叉は母に大切に育てられたが、周りの目は厳しく、半妖というだけで煙たがられ、妖怪からは蔑まれ、性格は捻くれてしまった。
母以外、自分の周りは敵だらけ。
やられる前にやらなければ、己は完全な妖怪であるはずのお前たちよりも強いのだと証明しなければ、半妖である犬夜叉にとっての安息は訪れない。
犬夜叉は、戦い続けるしか道はなかった。

やがて母も老いて亡くなってしまう。
自分を理解し慈しんでくれる存在がいなくなり、心の拠り所を無くした犬夜叉は、ついに完全なる妖怪になりたいと考えるようになる。

ひとりぼっちになった犬夜叉は、強くなるため、もっと力のある最強の妖怪になるために、当てもなく彷徨い続ける。



骨喰いの枯れ井戸と御神木である時代樹のある村に、歩き巫女という修行の一環で諸国を巡り、妖怪退治の旅をしている、強く、気高く、美しい娘が住んでいた。
その娘の名は、“桔梗”
家族は妹の楓のみだが、村の者たちに慕われており、桔梗様と崇められていた。

雨の降る夜、村に戻った桔梗に、遠方から訪ねてきた妖怪退治屋がある依頼をした。

“四魂の玉を浄化してほしい”

四魂の玉とは、持つ者の願いを叶える妖の玉。
欲望に塗れた者。
身に余る力を欲する者。
妖力をさらに高めようとするモノ。
そんな穢れた願いの持ち主を転々とし、邪気を溜め込んだ四魂の玉は、近くにあるだけで周りのモノに力を与えてしまう程の、恐ろしい代物と成ってしまっていた。
そこで、霊力の高い巫女であり、清らかな魂を持った桔梗が選ばれたのだった。



この玉が、2人の運命を大きく変えた。



人間でも、妖怪でもない、半妖の犬夜叉。
人間であって、人間ではいられない巫女の桔梗。
運命の悪戯か、はたまた呪われた四魂の玉によるものか、2人は出会うべくして出会い、惹かれ、互いを愛した。

だがそれは、禁忌の愛。
ただ愛しただけなのに、四魂の玉を取り巻く陰謀の闇によって、2人は引き裂かれる。

「犬夜叉!!」
「っ!…き、桔梗…てめぇ、よくもっ……」

犬夜叉は桔梗の放った矢によって御神木に封印され、その生きる時を止めた。
そして桔梗は、右肩から背中にかけて怪我を負わされており、その上さらに弓を引いたことで力尽きる。
残された力を振り絞り、犬夜叉の手から零れ落ちた因縁の玉を拾って、桔梗はこう言い残した。

「四魂の玉…こんな物のために……よいか、楓。これを、この玉を、私の亡骸と共に燃やせ!二度と再び、悪しき者どもの手に渡らぬように………」

最後の最期まで、巫女であることを全うした桔梗。
四魂の玉は、遺言通りに桔梗があの世へ持っていき、戦国時代は、四魂の玉を巡る争いのない世になった。



だがそれは、束の間の平穏であった。
四魂の玉は、再びこの世に舞い戻り、かつて自らの在った戦国時代へと、持ち主をいざなう。





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これは、時代を超え、輪廻転生をしても変わらぬ、“愛”の物語である



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