小説 | ナノ

日記なんて、初めて書くけど…

俺の命は限られてるから


人間誰でも、必ず死ぬ時が来る
その終わった時間の先で
俺の1番大事で、1番大切で、1番大好きな恵が、みんなと一緒にたくさん笑って、前を向いて歩めるように

俺が感じた気持ちを、記しておこうと思う


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×月×日

この日記に書き込む記念すべき1日目!
何があったかというと、俺はまだ単独任務が許されていないから、今日は合同任務で、朝から夕方までみんなとは別行動だった。
ちなみにこれは帰ってきてから書いてる!
そんで、早朝に出発するって昨日伝えてあったのに、俺の目覚まし時計が鳴るよりも先に、恵が起こしに来てくれたんだ。しかもエプロン姿で!
「しっかり食べてから行けよ」って朝飯作ってくれててさ、弁当用にってたくさんおにぎりも持たせてくれたんだぜ?おかげで任務頑張れた!
なんでこの時間に起きるって分かったんだって聞いたら、「日頃のお前を見ていれば分かる」って言われちまった。
すごすぎじゃねぇ?それだけで起きる時間まで当てちまうなんて、さすが恵!
俺って愛されてんのかな!?なーんちって。
あ、朝飯もおにぎりもすっげー美味かった!帰ってからまた作って欲しいって言ったら、ちょっと照れてて可愛かったです!



×月×日

今日は、ちょっと驚いたことを書いておこうと思います。言っておくけど、ちょっとだから!ほんっとーに、ちょっとだけだから!
えーっと、俺ってさ?今まで女の子にモテたことってないんよね。地元では怪力俊足ピンキーゴリラとか不名誉な呼ばれ方されて怖がられてたくらいでさ?
バレンタインも義理チョコしか貰ったことなかったわけ。
で、今日は釘崎に荷物持ちで色々連れ回されたろ?釘崎が服屋見て回ってる間、俺が荷物見張ってて、恵が飲み物買いに行ってくれたじゃん?そこで俺は人生初のナンパをされたわけよ!こんな俺でもナンパなんてされんだなってビックリしたよなー
まあ、普通に断ったし、和やかな雰囲気でその子たちとは別れたけど、その直後に戻ってきたお前を見た時、正直言って俺は逃げ出そうと思っちゃったよね。
だってさ、すんげぇ顔して呪力垂れ流しながら、両手に持った飲み物をカップごと握りつぶして睨まれたらさ、なんも悪いことしてなくても、さすがの俺も本能的に逃げないとって思ったんよね。
まあ、その後状況とか説明して、恵の濡れた手を拭いて、残った飲み物飲んで、ようやく満足した釘崎と合流して帰ってきたけど、恵は不機嫌なままでちょっと怖かったなぁ。
でも、俺が夕飯に特製紅生姜入り炒飯作ったら、すぐに機嫌を直してくれたからさ、ホント良かったよ。
何しても直んなかったのに、まさかの食べ物で機嫌が良くなるとは思わなかったから、ちょっとだけ驚いた!
恵って、いつもクールでなんでもスマートにこなしちまうのに、可愛いところ結構あるよな。
そんなところも大好きだぞ!



×月×日

今日はUSJに来てる。
遊びにじゃなくて、立派な任務だ。
こういうザ、テーマパークってところにも呪霊って湧くもんなんだな?俺は田舎育ちだから、遊園地とかなんちゃらリゾートとか行ったことないし、知らなかった!
あ、つーか俺は呪霊見えるようになったの最近だし、知るわけないか!
んで、今日の恵さんはというと…なんと!カチューシャを着けてくれたんだ!五条先生が買ってくれたんだけど、なんか青いガチャピンみたいなキャラクターをモチーフにしたやつでさ、恵っぽいってみんなで選んだやつ。俺が赤いので、釘崎は黄色!五条先生は、なんかよく分かんないけど黒くて丸い耳の形したカチューシャ持参してたな。あんなキャラUSJにいたっけ?
まあ、そんなことはどうでもよくて!
普段クールな恵がカチューシャを着けているってだけで、何故か3割り増しで可愛く見えてビビった!
そんな可愛い恵が、スマートに俺をエスコートしてくれんだぜ?もう贅沢が過ぎるってこのことだよな?俺、明日死んでもいいって思わず思っちゃったよね(笑)
もちろん呪霊祓ったんだけど、その後に俺的凄いことが起こってさ、なんと!濡れたジェットコースターの足場で足を滑らせた俺を、恵が鵺の背中に乗って助けてくれたんだよ!それも、お姫様抱っこで!
俺はお前のことかっこいいなってずっと思ってたけど、今日さらにかっけぇって思った。
俺はこんなにかっこいい奴と付き合ってるんだなって、俺は世界一の幸せ者だなって再認識したんよ。
恵、俺を好きになってくれて、俺と付き合ってくれてありがとう!心の底から大好きだよ。
今度は任務じゃなくて、2人でどこかデート行けたらいいな!まあでも、お前と一緒なら、そこがどこだとしても、俺は幸せだよ。
同じ気持ちでいてくれたら嬉しいけど、聞いても多分恥ずかしがって答えてくれないと思うから、きっと同じ気持ちだって信じることにする!




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始めた時は、こんなの埋まるか?って思ってたけど、案外あっという間に使い切っちまった。
読み返してみると、思い出すよりも色んなことが鮮明に蘇るから、結構楽しいだろ?
自分が言った何気ない言葉とか、ふとした瞬間に見た景色とか、案外忘れちゃうもんだよな。
これから先、まだまだ大変なことも、つらいことも、苦しいことも、たくさんあると思う。
けど俺は、お前がいれば…お前が笑っていてくれさえすれば、正しく生きていられると思うから。
これからも、この日記に色んなことを書き残しておこうと思う。

俺が死ぬ時は、宿儺を全て取り込んだ時だ。
俺は必ず、アイツを押さえ込む。
俺が死ぬことで、お前を、みんなを守れること、俺は誇りに思ってんだ。
ちゃんとやり遂げてみせるから。だから、死ぬ時はどうかお前の手で…なんてな、最近思うんだ。
だってさ、俺が死ぬのは変わりないんだし、最期は好きな奴の手で終わりたいって願うくらい、いいと思わねぇ?
まあ、もし仮に、万が一俺が取り込まれちまったとしたら、五条先生がなんとかしてくれんだろ。

なんだか遺書みたいになっちまったな。
重いって?それは俺も思う。
けどまあ、お前はさ、超絶真面目ちゃんだから。律儀にこんな最後のページまで読んでくれてるんだろうけど。
俺って結構愛されてるよなぁ?

とにかく、俺はお前が大好きだ!
ずっと笑っていてほしいし、幸せになって欲しいと思ってる。
たとえ、俺がお前の隣にいなくても。

でも、ほんの少し…ほんの少しだけでいいから、この日記を見た時だけでいい。
俺がいたこと、俺がお前を愛していたことを、思い出して欲しい。
お前が覚えていてくれると思うだけで、俺は、笑ってその時を迎えることが出来るって、本気で思ってる。
そのくらい、恵のこと、愛してる。

じゃあ、そういうことで!もう寝るわ。
おやすみ!


p.s.次号乞うご期待!


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こんなの、忘れられるわけねーだろ。
とんだ馬鹿野郎だ、あいつは。
単純馬鹿で、アホで、間抜けで、優しくて、すげーお人好しの善人馬鹿野郎め。
もしもの未来が訪れた時、俺のためにって、こんなのを残すつもりだったのか。

「恵ー?さっきから何見て…ん?え!ちょっ、それ…見ちゃったのかよ!って、何なになに!?イッテェ!!なんで殴るんだよぉ」
「お前が馬鹿なのが悪い」
「何で俺貶されてるの!?俺何も悪いことしてないじゃん」
「した」
「いーや!してない!どちらかというとお前の方が悪いだろ!俺の遺書勝手に見やがッテ…だから、なんでそんなに怒ってんだよ!怖い!」
「はぁ…本当に、お前は馬鹿だ。大馬鹿野郎だ。俺の気持ちを何一つ分っちゃいない」
「そんな馬鹿バカ言わなくてもよくない!?」


きっとコイツは…もし仮に、本当に最悪の未来が訪れた時、残される俺たちの、俺の気持ちなんて考えもせず、いつもの様に大口開けて、笑ってその現実を受け入れるんだろう。
それが俺の使命なのだと。
それでみんなが助かるならと。
なんでお前はそうやって、俺の手を簡単に離そうとするんだ。俺たちは恋人だろう。普通は忘れないでとか、俺だけを想って欲しいとか、他に恋人を作らないでとか、色々あんだろ!
少なくとも俺は、お前を残して逝くなら、そうやってお前を呪ってから逝く。お前の隣を、俺以外の誰かが歩くなんて考えられないし、考えたくない。
一瞬考えただけではらわたが煮え繰り返りそうだ。

とりあえず、これは没収して誰にも見られないように保管しておこう。
それから、最悪の未来が訪れない様に、どんな手を使ってでも足掻いてやる。こんな善人が死んでいいはずがないんだ。
例え呪術界、いや、世界がコイツの死を望んだとしても、俺だけは絶対に望まない。その状況を覆してやる。
悠仁は俺にとって必要な存在だ。生きているだけで価値のある善人だ。


それでも、もしどうにもならない状況になった時は…その時は、俺が両面宿儺に引導を渡してやる。悠仁の心は、俺が守る。その役目は、五条先生にだって、渡してなんかやるものか。
そのためにも、俺はもっと強くなる。

だからどうか、1秒でも長く、悠仁と共に生きたいと願う俺を、お前だけは許してくれよ。
俺は、お前と出会ってからの今までも、今も、これからも、悠仁だけを愛しているから。
ずっと、一緒に生きていこうな。




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オモイアイ=重い愛=想い合い

以上、呪術廻戦、伏黒恵と虎杖悠仁の重愛でした!
なんか思っとったんと違うって感じに落ち着いちゃいました。書いたことないけど、なんとかなるっしょ!って楽観視してたら、しっぺ返しをくらい、全く物語が思いつかず…でも、なんとか挑戦してみたいと頑張ってみた結果、このような形に落ち着きました。
最後は完全に私の希望が詰まっています。みんなが揃っているほうがいい!みんなで幸せになろうぜ!
大団円主義者と呼んでくれても良くってよ。

まあ、そんなわけで…お誕生日、おめでとうございます!!!
生まれてきてくれてありがとう!友だちになってくれて、今も友だちでいてくれてありがとう!いつもかわいさと癒しを与えてくれる、ほわほわとしつつもしっかり者のあなたが大好きです!
これから先も、ずっと仲良くしてくれると嬉しいな!

もし次もお望みであれば、いつでもリクエスト賜りますので、できれば甘系でのリクエストを頂戴いたしたく、お願い申し上げますw


それでは、あなたにとって、素敵な年になりますよう、心から願いつつ、こちらをプレゼントとさせて頂きます。どうぞお納めくださいませ。



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