休日の過ごし方
「巧、今忙しい?」
「別に。何、母さん」
「駅前の薬局に熱さましシート買いに行ってくれない?買い置きが無くなっちゃって……」
「分かった。他には?」
「あら、珍しいわね」
「無いならいいけど」
「じゃあ、夕飯の買物も頼んでいいかしら」
「はいはい」
珍しく、野球部がオフの日。
いつもは豪たちと遊ぶが、今日は皆忙しいのだ。
青波も野球チームに行っている。
つまり、暇なのだ。
たまには手伝うか、と、巧は部屋着を脱いだ。
「行ってらっしゃい」
「ん」
ヒラリ、と手を振り、自転車で駅を目指した。