2
「そういえば、綱吉君。帰らなくていいの?」
「ん?平気だよ。隼人が喜んで仕事してるからね」
「……人を使うのが上手いんだね」
前に見せて貰ったアルバムを思い出しながら、巧は溜め息をついた。
「あんなにかわいらしい少年が、どうやったらここまで捻くれるんだか……」
「家庭教師のお陰かな」
「あぁ、リボーン君ね」
先程、ツナを探しに来たリボーンを思いながら、巧は苦笑いを浮かべる。
「リボーン君も大変だね」
「あ、またリボーンの肩を持つ!たまには俺の苦労も知って欲しいよ……」
「分かってるつもりだよ?」
そっと、ツナの前にクッキーが乗った小皿を差し出す。
「だからこうして、クッキーをあげるし、ボンゴレの人から匿ってあげてるんだよ」
「まあ、ね。俺、巧さん居なかったら、本当に過労で死んじゃうと思うんだ」
ツナが、いやに真面目な顔で言う。
それに吹き出しつつ、ふと大切な事を思い出す。
「そういえば、明日は臨時休業ですから」
「え、なんで!!」
「明日はお店、貸し切り状態になりそうなので」
「あ………ご迷惑をおかけします」
苦笑いで理由を述べる巧を見て、ツナは悟り、心からの謝罪を言う。
明日、この店を占領するであろう物騒な部隊を思い浮かべながら………
- 2 -
[*前] | [次#]
ページ:
[ 目次 : top ]