まさか会うとは思わなかった。
いや、明良がアリス学園に行った事は知っていたけど、別れて月日がたっていたからなんとなく会うと思わなかった。というか、会いたくないという気持ちがそう思わせていたのだけど。
まだ心臓がうるさい。
「綾子ちゃんどうかしたの？」
「え、あ、うん」
同級生の子がひょこりと私の顔を覗き込んできた。来てすぐなのに変な子というレッテルは貼られたくない。落ちつこう。
落ちつくといえば。
お互い大分落ち着いたものだ。
いや、明良のあのロン毛をみる限り落ち着いてはいないかもしれないけれど。
似合ってるもんだなー、長髪。
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