雪子ちゃんが倒れた。

あの日そう言われた時、不思議と冷静だった。
だって雪子が居なくなるわけは無いから。

倒れたといっても、きっと無事なんだろうなと思った。
しばらく入院をするらしいが、いつか退院するんだろ。

また会えるんだろ。

そう思って生徒会の仕事をしていた。

だけど次に会った雪子は雪子では無かった。
頭を打って倒れた。
そう聞いていた。それは間違っていない。どんな経由で頭を打ったかは聞いていないが、とりあえず、頭を打って倒れた。

打ったのは頭だけなので雪子はぴんぴんしてる。具合が悪いなんて事はないらしい。


だけど、全てを忘れてしまっていた。

僕の事も自分の事も。
会えれば良いってもんじゃないんだけどな。

「はじめまして」

そう言わなきゃいけない理由がわからない。

恋人同士なのにね。












- 2 -


[*前] | [次#]


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -