電気を消して一つのベッドに二人で入って、好きな人が隣には居て、ゆっくり頭を撫でられて、あぁ眠たい。


「眠たいの?」
「んー…まだ大丈夫。」
「まだ大丈夫って…。」


笑いながらナルが言う。
タダでは寝れないらしいから意地でも起きている。
近頃お互い忙しくて会えてなくてご無沙汰なわけであって、うん。

いや私は消していやらしくなんか無い。


「学校疲れたんでしょ?寝なよ。」
「え。」

思ってもいなかった言葉。
寝て良いのか。


「…あぁ期待してたの?」
「はぁ?変態。ばか。
だってさっきナル…。」
「んー。期待させちゃったかぁ。」


どうやら言葉が通じないようだ。


「期待っていうか、ただ、あれだよ。
ほら…何て言うか…。」


どもりながら回らない頭でいろいろ言っていると目の前のナルは吹き出した。


「何言いたいかわかってるよ!
眠たいなら寝なさい。僕達に時間はいっぱいあるんだから。」
「…。」


すでに自分の目は開いてなくて、


「おやすみ。」
ぎゅっと抱きしめられて、シャンプーの良い香りがしてきた。
おやすみって返す力も無いくらいに一気に睡魔が襲ってきた。


「…ん、」


猫みたいに額をすりよせてゆっくりゆっくり夢の世界に落ちていった。






こんな時間が一番幸せなんだ。














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