ハロウィンパーティー。美味しそうな料理。
ハーマイオニーからホグズミードでのお土産をもらいルンルンと上機嫌だった。
しかしスリザリンのテーブルで1人で食事をするのは寂しい。そろそろ同じ寮に友人が欲しいものだ。
「1人なんて可哀想」
クスクス声が聞こえた。嫌だなあ面倒くさいなあ、なんて思いながら声の方を向く。声の主は豪華な食事を乗せたテーブルを挟んで私の斜め前に居る。パーキンソンだ。
「まだ友達居ないの?」
今日はチキンを投げつけないで欲しいな。穏やかにこの場を乗り切りたい。
「…この寮にはね」
「あぁ、グリフィンドールのあの、穢れた血のグレンジャーと仲が良いんだったわね」
「穢れた血なんて下品な悪口しか言えないの?」
ハーマイオニーを悪く言われてつい言ってしまった。
「下品?残念ながら私はあなた程じゃないわ。そう、あなた下品よ。
私は歩きながら物を食べないし、寮監に媚びを売らないわ」
「…私がいつ媚びを売ったの」
パーキンソンはニヤリと笑う。
「いつもよ。それにドラコにもね。あなた自分がスリザリンに嫌われているからってドラコやスネイプ先生に好かれようとしてるでしょ?」
媚びを売った覚えはない。ただ、2人は私に良くしてくれるから傍に居るだけで。
「そんなに私の事が気にくわないなら無視しててよ。今は私もドラコと話してないからいいじゃない」
その言葉は私が思っていた以上にパーキンソンの怒りを買ったらしく、今ここにチキンがなかった事は救いのようだ。
「な、によ!!穢れた血で日本人のくせに!いきなり現れて生意気なのよ!!」
パーキンソンはバンッとテーブルを叩いて立ち上がり、わいわいと楽しそうに話していた周辺のスリザリン生は何事かとパーキンソンを見た。ドラコもだ。
「13までホグワーツから手紙が来なかったなんておかしいわ!あなたおかしい!
それに東洋の学校に通えば良かったのよ!東洋にも魔法魔術学校はあるわ!なのにわざわざイギリスまできて、バカみたい!
あぁ、穢れた血が私達と同じ寮で寝てるなんて考えただけで吐き気がするのよ!」
言いたいだけ言ってテーブルに突っ伏して泣き始めたパーキンソンを見て、自分含めスリザリン生は呆気にとられる。
いっそチキンがあった方が良かったかもしれない。
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