日本!!母国!!
と、自分が生まれ育った地に帰ってきて感動した。
帰ってからは家族団欒を楽しんだ。
今までずっと一緒に居た両親と1年会わなかった。それは自分が思っていた以上に寂しかったようで、両親に会った途端嬉しくて少し泣いた。
夏休みがずっと続くような気がした。
「友達はあまり居ないの」
「へぇー。じゃあ学校寂しいか?」
家族で夕食を食べながら学校の話をする。
「あまり居ないだけで、全く居ないわけじゃないから平気」
「何人友達は出来たんだ?」
「4人」
「よ…」
あまりの少なさに両親は驚く。
友達作りは下手な方ではない。日本に居た時はいろんな国の友人が居たし社交的な方だと思う。
だから余計に両親は驚いたのだろう。
「あのねぇ、皆良い子なの。あ、1人性格に問題があるけど金持ちのボンボンだから仕方ないかな」
「ボンボン?」
「うん。あまり詳しくはしらないけど、偉そうでさ。腰巾着を連れて歩いて、父上が父上がってずぅっと言ってる」
ため息をはくと両親が顔を見合わせた。
「あ、学校が楽しくないわけじゃないんだけどね。唯一のハーマイオニーっていう女の子の友達はとっても頭が良くて、芯が強くて良い子だし」
「ハーマイオニーか。良い名前だ」
父が安心したように笑う。
「さっき言ってたボンボンはドラコっていうんだけど、ドラコはハーマイオニーが嫌いなの。まぁハーマイオニーもドラコが嫌いなんだけどね」
魚の身をほぐしながら言うと「ドラコくんか。強そうな名前だな」と父が言った。さっきから名前についてのコメントしか言ってないが、顔も知らないしそんなものだろう。
「あとの2人はハリーとロンっていってね…」
食卓を囲んで両親との食事。
久しぶりだったからかとても幸せでとても楽しかった。
ホグワーツに戻りたくないなと少し思ったが、なんだかんだ楽しい1年だったしハーマイオニーと別れの挨拶をしていないのでちゃんとホグワーツに行かなければいけない。
それに、戻りたくないけれど行かなければいけないという気持ちよりは「行きたい」という気持ちの方が大分強い。
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