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「休むな」
 新崎の声が聞こえても、せきが止まらない。準備していた男が、直広の髪を引っ張り、無理やり口の中へペニスを入れた。命じられるままに舌を動かした。新崎が尻を叩き、勃起しているペニスをなでながら、アナルへ熱い性器を押し当てる。
 張り型で慣らしたものの、新崎のペニスは大きく、直広は痛みにうめいた。彼の手が髪をつかむ。口の中に突っ込まれていた男の性器が喉の奥を突く。大量の涙があふれた。押し出そうとしても、髪をつかまれた状態では引くことができない。新崎は直広の状態に構うことなく、初めから激しく腰を打ちつけてきた。
「っウ、ん」
 前の男が先に口内で射精し、直広は飲み込めずに唾液とともに吐き出した。
「学習しない奴だな」
 新崎が舌打ちして、コックリングで留められているペニスを擦り始める。
「っああ、い、ン、や、いく、いくっ」
「いかせてください、だろ」
 絡むようにゆっくりと、ペニスが射精しようとしているのが分かる。長く続けば続くほど、苦しい。コックリングを外して欲しい。拘束されている手は動かせず、直広は、「いかせてください」と懇願した。
「全部飲んだらいかせてやる」
 新崎は直広のアナルを、角度や速度を変えながら犯した。別の男が勃起したペニスを口へ入れてくる。飲んだらいかせてもらえる、と期待して、直広は喉を突く男のペニスを必死でくわえた。新崎は直広の中で射精すると、すぐに抜き、コンドームを投げ捨てる。
「まだきつ過ぎる。可愛がってやれ」
 最初に直広の口を犯した男が、アナルへペニスを埋めた。前にいる男が絶頂を迎えそうなのか、口の中で性器が大きく脈打ち始める。直広は飲まなければ、と思い、喉を動かす。だが、飲み干そうとした直広の髪をつかみ、男は最奥を突いた。せき込んだ瞬間、彼の放った精液が口からあふれていく。
 新崎は腕時計を確認した。
「事務所の奴らも呼んでこい。飲み干せるようになるまで続けろ」
 直広が認識できた言葉はそこまでだった。新崎は防音になっている部屋から出て行く。残った男達と新たに増えた男達によって、直広は意識を失うまで犯され続けた。最後に射精させてくれたが、コックリングは外されず、アナルへバイブレーターを入れられ、亀頭部にローターを付けられた状態での絶頂だった。長引く快感はすでに気持ちのいいものではなく、ペニスに痛みを与えた。

 直広は史人の待つ地下へ連れて行かれた。意識を失った後、目が覚めたら、体のいたるところが筋肉痛のような状態だった。立ち上がることもできず、直広は隣で眠っていた史人を見つめる。手を伸ばしかけてやめた。直広の体は潤滑ゼリーや体液で汚れていた。
 毛布をきちんとかけてやり、痛む体に鞭打って、シャワールームへ入る。目が腫れぼったいのは泣き過ぎたせいだろう。シャワーは温度の調整ができ、シャンプーなども置いてある。
 毎夜、あんなことを続けていく自信はなかった。本当はもう逃げ出したかった。だが、史人のことを考えれば、逃げることは考えられない。仮に逃げられたとしても、各地を転々としながらの生活では、まともな教育を受けさせられないからだ。
 直広は頭から熱い湯を被り、もう出ないと思っていた涙を流した。一枚だけのバスタオルで体を拭き、着るものがないため、そのバスタオルを体へ巻きつける。毛布を被っている史人のおむつが膨らんでいた。
 おむつを替えようにも、新しいおむつがない。直広はおむつを脱がせて、自分の体に巻いていたバスタオルを巻いてやった。こんなところでかわいそうだが、トイレトレーニングをさせなければならない。
「……しっかり」
 直広は小さな声でささいた。自分自身にしっかりしろ、と言い聞かせる。母親も健史もいない。直広が生きていけるのは、史人という糧があるからだ。彼のためなら何でもできる。直広は史人の額へくちびるを寄せた。


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