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「目を覚ましたんだな、良かった…っルフィ!みんな、一命を取り留めたぞ!」



きっとこの戦いは後に語り継がれたとしても、名もない戦いになるのだろう。

私たちは今、何のために、そして誰のために戦っているのか目的意外にも失い、欠落させている。

人々は傷つき、苦しみを言葉に出さないで毎日を過ごしている。それを超えて幸せなど訪れるのだろうか。




戦火を走る馬、そして私たち民族に敵対するとある民族。火花が飛び散っていたハズなのに今では塵や灰が舞うだけ。綺麗だった花畑も、めちゃくちゃに踏まれている。私もその雑踏に合わせてこの地を踏んでいく。

ヒュンっと私の肩と足をかすめた。相手の民族から放たれた銃弾だろう。この銃弾を受けるのは当たり前だ。私だって何発も、何度も彼らに向かって銃を構えぶっぱなしてきたんだから。私は振り返ることなく基地とは別なところへ足を動かした。後ろの方で「お頭っ」と切羽詰った声が聞こえるけど、私は聞こえないふりをした。このままでは部下までも殺してしまう。


屍を飛び越え、川を降り妙な悪魔の実の能力から逃げ切る。泥だらけになった体が鉛のように重たく、動くことができなくなる。呼吸すら厳しくなってきた、気を許したとき、一粒の鈍らがわたしを突き抜ける。


血が吹き出て痛みが全身を襲う。
ぐにゃりと歪んだ視界の次に、言葉に言い表せられない目に映っている景色。


「終わりたくない…死んで、たかるかっ」


木の陰に隠れて私は、敵がいなくなったと同時に私は木に登った。
そういった行為を行なったあと、私は意識がなくなった。




そしていま、私の隣には小さい鹿が2本足で立っていて、可愛らしい声で誰かを呼んでいる。
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