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たくさんポイントを稼ぐのは好き。

あ、あと人を助けるのは好き、守ることも好き。

だってそうしたらたくさんの人に愛されるんでしょ?それに応援だってされる。

プライスレスなこの仕事、嫌いじゃないわ。

でもね、私はどうしても自分のことを好きになることはできないの。

あ、でもこれは私が私のことが嫌いっていう意味で、他人も嫌いだということではないんだ。ん、どうして?って顔してるね。

それがさぁ、私もその理由がさっぱりわからないんだ。あ、もしかして自分が好きすぎて、好きなところしかなくてそんな自分が嫌いだとか?ハハ、それはないない。よく考えてみてよ。私は欠点ばかりが多くて、所詮人間のゴミクズなんだ。え、悲しいこと言わないでって、待ってよなんで君ばかり泣いているの?


「だから嫌いなんだ、自分が。自分のことで泣けない自分も」

「どうしてそんなひどいことを自分に向けて言えるんですか」


ひどい、のかなぁ?心の中で反復してみた。自分が嫌いということは酷いことなんだろうか。目の前で泣いている同業者、イワン・カレリンに私は困った。


「君はすごく優秀で優しくて、真面目で、僕より」


泣きながら私を褒めてくれるけど、それはきっと表面上の私なんだろうな。イワン・カレリンはどうしてこんな私を褒めてくれるのか、ちょっとだけ理解ができなかった。


「僕より、愛されているんです。だから、嫌いにならないで」

「それはできないよ」

「僕の気持ちを捨てないでください」


捨てる?どういうことだろうか。捨てるって、どうして君がそんなに寂しそうな声で私をなだめているんだ。宝石のように綺麗な涙が彼の目から止まらない。


「ねえ、イワンさん」

「はい」

「嘘はダメだよ」

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