彼と彼女の眼鏡
「おい名前、手え出せよ」
「えー、なによ…ぎゃあ!」
「ぎゃあ、ってお前色気ねーなあ」
「何すんのよ!何よこれ!」
「オモチャのゴキブリー、ほれ」
「ぎゃあ!」
「だからぎゃあってなんだよ、きゃっ!とか女っぽく言えねーのか」
「藤真!いい加減にしなさいよ!」
「いい加減にするのはお前だ、いつになったら健二って呼ぶんだ」
「藤真でいーじゃん今更名前で呼ぶのなんかメンドクサイ」
「てめー彼氏にメンドクサイってどーゆーことだ、いいから健二って呼べ」
「ちょっとこの俺様なんとかしなさいよ花形」
「おい、花形に命令していいのは俺だけだぞ、お前は黙って俺のことを健二って呼びゃいーんだ」
「…」
王子と王女の眼鏡
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