四日目、涙を見る。
目覚めたら心配そうに皆が俺を見ていた、首を傾げる俺の顔をエーたろうが器用な尻尾で擦った。
「あれ…なんで、泣いてんの」
パジャマの袖で拭う、心配かけたポケモン達に謝る、多分変な夢見たからだろうな。起き上がって身体を伸ばした、今日はなにすっかなー。
欠伸をした拍子にぼろりと零れた涙にとうとう本格的に慌て出した皆から、捨て身タックルとのしかかりと締め付けるを食らう、今日は皆と遊んで過ごすことにした。
五日目、いつか、いつだっけな。
レッド先輩が顔を真っ赤にして、手を繋ぎたいと俺に言った日が合った。やることは無理矢理やっといて今更何を言うんだろうと盛大に爆笑した。照れたように拗ねたように怒って強く手を握られた、そんときの先輩の手が熱かったことが印象的だった。
俺は、先輩とは師弟関係でいたかった。
良い人だし幸せになってくれたらなあ、先輩の一番は俺じゃなくていいと真剣に考えていた、だから恋人は受けいられなかった。そしたら突っ込まれた、初めての性行為で童貞じゃなくて処女を失う。笑えない、めっちゃ痛かったし。
優しいけど、先輩は怖い人だった。
「帰るとこがお前しか、無いんだよ。」
そう言った先輩の顔が泣きそうだったから、側に居てやろうと、思った、いつか切り捨ててくれたらいいと考えた。
でも実際に切り捨てられたらこんなにも、
ああ、爆笑したあの日の俺が羨ましい。
徐々に思考を蝕ばまれる。