ばっしんばしんばしんっ!!
遠慮とか躊躇とか一切持ち合わせていない連打音、いや打撃音に朝から泣きたくなった。顔を布団から出して目を薄く開ければ、何故か布団に丸まる俺に馬乗りになって満面の笑みでばしばしと俺を叩く後輩のゴールドとこんにちは、えっいや、どういうこと、なに、なんなわけ。

「先輩先輩、レッドせーんぱいグッモーニンッ!!清々しい朝っすよ!いやあいやあこんな天気が良くて気持ちいー朝はどっかに行きたくなりますねえなるっすよねえ!ということでさっさと年寄りは起床して俺と出掛けましょうよ!もち、先輩の奢りで!やだ先輩かっこいい!よっ、このイケメン!せんぱいせんぱい!レッドせーんぱーいー!!」
「……ごーるど、」
「はーい!」
「いま何時だと思う」
「六時十二分!」
「ねむい」
もうなんか今にでも死にそうな声でそう一言小さく呟けば、叩く手を漸く止めてきょとんと目を丸くした。自分の中で理解して納得したのか、首を微かに傾けて、歯を見せて柔らかく笑った。そうして。

「先輩、ごめんね?」

布団を剥がされて、そのまま床に落とされた。
このやろう。

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頭ぶっけた。
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