チューリップに嘘を塗る




投げ付けられたそれを両手で受け止めた、何だこれ、いや花だけど。疑惑を投げたゴールドはだるそうに、それ、あげますね、と雫で濡れた手を振った。飛んできた花は、しんなりと湿っている、反応を返せず困った顔でゴールドに首を傾げればこれから意味が無いことをします、と宣言される。

「俺、先輩が好きです」

淀みない美しい目が俺を見据えた、在り来たりな告白を受け止めて俺は笑った。ゴールド、今日エイプリルフール、4月1日だよ、ばれてるからね。ああなんだ…へえ先輩気付いてたんだ、じゃあ用は済んだんで俺帰りますね、あーあつまんないなあ先輩ってば。つまらなくて悪かったね、あそうだ、このチューリップなに?…内緒。へえ?

俺は結構、ゴールドの告白残念だったなあ。

意味分からないっす、そう言って足元に置いていたスケボーに足を乗せて、さよならと会釈。あっ、そうだ先輩、なにゴールド。

本当に残念だと思ったんならそれの意味調べてみたらどうっすか。
場合によってはそれに俺は応えます、それでは。


…中々粋なことをするなあ、以下4月1日の会話でした、それじゃあゴールドに愛に行こうかな。

(美しい芽を正直者だと愛する)




花言葉...恋の告白、美しい目、真面目な愛、正直。
4月1日の誕生花。









人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -