俺だけのもの。





※静雄が臨也を監禁・拘束・強姦してますので注意。






人間が好きだ、とアイツは言う。
俺はその言葉が嫌いだ。
俺だけを見ていてほしい、なんて気持ちの悪い事を考えてしまうから。

でも我慢できなかった。


「監禁しちゃえば良いんじゃないかな。私だったらそうするよ。まぁ、セルティが浮気とかする筈ないけどね。」
幼馴染みである新羅にそれとなく悩みを打ち明けたら、惚気とともにそう答えられた。

そうだ、監禁しよう。


「…っ、シズちゃん?」
いつものように自宅にいる臨也と会って、いつものように軽い口づけを交わした後に臨也を壁に押し付ける。
背中を打ち付けられて息を詰まらせた臨也が困惑した表情で自分を見つめてくるのを、俺は無表情で見つめ返した。

「おとなしくしてろ。」
淡々と告げて、抵抗しようと伸ばされた両手を一纏めにして縄で縛る。
ちらりと臨也に視線を向けると、困惑の表情は既に消え去っており余裕すら感じられた。
ドクン、と胸が高鳴る。

それを掻き消すように首を緩く横に振って、改めて次の行動に移る。

外せないように強めに縛った臨也の手を掴み、慣れた足取りで寝室へと向かう。
言われた通りにおとなしくついてきた臨也をベッドへと押し倒し、そのまま腰の上に跨がって服を破った。

無残に引き裂かれた黒のカットソーを肌蹴させて、白く薄い胸元を震える指先でなぞる。
小さく息を飲む音が聞こえて、口元が自然と緩んだ。

ゆっくりと手を滑らせて、ズボンの上から股間を撫でる。
そこは既に少し硬くなっていた。

「臨也。」
掠れた声で名を呼んで、覚束ない手付きでベルトを外しジッパーを下げズボンを脱がす。
先程から一切抵抗してこないのをいいことに、俺は下着すらも脱がして臨也のペニスを舐め始める。

「ん…っ。」
裏筋を舐め上げると、臨也が小さく声を漏らした。
感じてくれているのが嬉しくて、目を細めながら先端に吸い付く。滲む先走りを舐め取り、咥内へ招き入れる。
唇を窄めて扱くように頭を動かせば、臨也のペニスは完全に勃起した。

口を離し、臨也を見る。
うっすら赤く染まった頬と荒ぐ息に、自分もひどく興奮していくのがわかる。
鼓動が早く脈打ち、言うことを聞こうとしない体を無理矢理に動かしてズボンを脱ぎ捨てる。
滴る透明な蜜を指に絡めて、いつも臨也がシてくれる行為を思い出しながらアナルを弄る。

「ん、ぁ…いざ、や。」
くちゅくちゅと卑猥な音を響かせつつ、臨也の欲に塗れた熱い視線を感じて身を震わせる。
指が二本入ったところで、俺は一旦指を引き抜き臨也のペニスを掴みアナルへ擦り付けた。

「あ、あぁ…!」
ゆっくり腰を落としてひくつくアナルにペニスを飲み込ませていく。
根本まで受け入れたことを体内で感じながら、浅い呼吸を繰り返す。
さっきから何も喋らない臨也の唇を自分の唇で塞いで、快楽に濡れた瞳を向ける。
自分よりも綺麗な顔が余裕なさげに歪められていて、どうしようもなく胸が締め付けられた。

「い、ざや…っ。」
ゆるゆると腰を動かすと、繋がった箇所が淫らな音を立てる。
硬くて熱い肉棒に自分のナカを抉り擦られて、あまりの気持ち良さにアナルを強く締め付ける。
すると臨也が眉根を寄せて息を詰まらせた。

「うあ、も、イくっ…。」
先端で強めに前立腺を突き上げ、びくりと体を痙攣させて臨也の腹に白濁を吐き出した。
臨也も絶頂に達したらしく熱い精液が内壁を濡らしていく。

「ねぇ、シズちゃん。」
軽く放心状態に陥っていた俺の名を呼ぶ声に意識を戻し臨也を見る。

「俺をどうしたいの?」
縛られた両手が持ち上がり、熱くなった頬に臨也の指先が触れる。

「てめぇを、監禁する…。」
まだ整わない呼吸とともにそう吐き出すと、臨也は一瞬だけ目を見開いた後すぐに目を細めて口元を歪ませた。

「監禁、か。君がそんな事を考えるなんて思わなかったな。」
小さく笑われて、唇を噛み締める。
血が出そうな程に歯を立てた唇を臨也の指に撫でられ、思わず肩を震わせた。

「どうして俺を監禁するのか教えてくれる?」
見つめてくる瞳は、全てを見抜くように鋭い。
その視線から逃れたくて顔を背けた。
だが、臨也からは逃れられる訳もない。

「…お前が、俺以外を見るから。」そう呟いて伸ばされた手を掴んだ。
人差し指に嵌められた指輪が、窓から差し込む月明かりに照らされる。

「お前は俺だけを見てれば良いんだ…っ。」
鼻の奥がツンと痛くなり、涙で視界が滲んだ。
色々な感情が複雑に絡まって自分でもどうしていいかわからない。
一筋だけ零れた涙を片手で拭えば、臨也の両手を掴んでいた方の手が強く引っ張られ臨也の上に倒れ込む。
まだ受け入れたままの性器にナカを擦られ小さく喘ぐと、臨也の舌が涙を舐め取っていった。

「シズちゃんって、本当にバカだよね。」
どこか呆れたような、それでいて優しい響きを持った声音で言われ、返す言葉も無くなる。
自分が馬鹿な事くらい、嫌になるほど理解してるつもりだ。

「俺はシズちゃんしか見てないし、シズちゃんしか見えない。」
いつもは意地悪い笑みしか浮かべない癖に、真っ直ぐにこちらを見つめてくる瞳は酷く真剣で。
そこまではっきりと言われて、全身が熱くなる。

「でも、人間を愛してるんだろ…?」
だが、幾ら真剣な顔で言われても俺は尚も疑いを晴らせずにいた。
情けないとは思いながらも、そう聞かずにはいられなかった。

「君への愛と人への愛を同列で比べないでほしいなあ。…まぁ、仕方ないか。」
小さな溜息を一つ零した後、臨也は苦笑いを浮かべる。
きっと臨也も、自分自身が歪んでいる事などとっくに理解しているのだろう。

「言っておくけど、俺が本当に愛してるのはシズちゃんだけ。わかってくれる?」
愛しさが込められているような、そんな優しい声が荒みかけた心に染み込む。
問いに頷く事で答えて、すぐ近くにある臨也の唇に触れるだけの口づけを施した。

「愛してるよ、静雄。」
頬を手の甲で撫で真剣な眼差しで見つめてくる臨也が、渾名ではなく名前で呼んでくれた事が告白よりも心臓を高ぶらせる。
一気に顔が真っ赤になったのを感じて、それを隠すように俯くがきっと臨也からは丸見えだろう。

「お、俺も…臨也を愛してる。」
漸く搾り出した声は小さくて聞き取り辛い筈なのに、俺の返答を聞いた臨也は俺と同じように顔を赤くしていた。

「…っ、やば。」

「あ!でかく、すんなっ…!」
未だ自分のアナルに飲み込んでいたペニスが急に硬く大きくなって体を震わせる。
咎めるように言った言葉に、臨也はいやらしく口元を歪めていて不覚にも胸が高鳴った。

「誘ったのはシズちゃんでしょ?」

「ふあ、あん…っ!」
下から容赦なく突き上げられて、甘い喘ぎが零れる。
快楽が強すぎて意識が飛びそうになるが、それは叶わなかった。
揺さぶられる度に目の前が白くなる。

その後はお互いが満足するまで体を繋げて、愛を囁き合った。









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