海賊王の娘 | ナノ

再会


「……おやじ…エース……久しぶり」


「やっと……会いにこれた……っ」


「…私…今赤髪海賊団の船に乗ってるんだ…」


「シャンクスたちが私を助けてくれた……」


「……2人の後を追いそうになってた私を…」


「…生きようと……思わせてくれたんだよ……」


「…………っ……」


「おやじっ……エースっ……」


「…助けてあげられなくて……ごめんっ…」


「一緒にっ……いてあげられなくて……っ……ごめんっ」


「……ごめっ…ん……」











サ「なァ」





「だれっ……」

サ「きいてりゃ謝ってばかりだな」

「……」

サ「2人とも謝ってほしいなんて思ってないだろうよ」

「知ったふうに言わないで」

サ「謝らなきゃいけねェのはおれなんだよ。後悔しなきゃいけねェのはおれの方だ」

「何を言って……」

サ「なァ…アン……おれだよ」

「……?」

サ「その指輪……ネックレスにしてまでまだ持っててくれたんだな」

「…え……」

サ「12年前海の見える丘の上で……エースとルフィの目を盗んでおれが渡した指輪……だろ?」

「……っ……なん……で……」

サ「アン…」

「……サ……ボ…っ…?」

サ「あァ。やっと会えた」

「……サボぉっ……」

ギュッ

サ「長いこと待たせてごめんな。迎えにきたよ」

「……サボっ……本当にサボ…っ?」

サ「幽霊なんかじゃない。本物のサボだ」

「生き…て……た……サボがっ……いき……て」

サ「綺麗になったなアン」

「……う……くっ……」

サ「これからはエースの意志をおれが受け継ぐ」

「……っ…んっ……」

サ「これからのお前の人生をおれにくれないか?おれに守らせてくれないか?エースのぶんまでおれと一緒に生きてほしい」

「……ぐっ…」

サ「もうアンを1人にしない。またおれを愛してくれるか?」

「……う……んっ……」

サ「生きててくれてありがとうな」

「……っうん…サボも」

サ「ん?」

「…いきてて…くれて…っ…ありがとうっ」











シ「おーおー。うちの娘が大泣きだ」

「!?」

マ「よかったなアン。そいつだろ?昔話してくれた大切だった人って」

「……2人とも…サボが生きてるって……今日ここにくるって…しってたの……?」

シ「あァ」

マ「知ってたよい」

「なんでよぉっ…なんでっ…」

シ「数日前にそこの男からおれとマルコの電伝虫に連絡きてな。当日まで黙ってろっていうから」

「いじわるっ……うっ……」

マ「はははっ」

シ「お前のせいでアンに怒られたじゃねーか」

サ「すまん」

シ「アンこいつと一緒にいくんだろう?」

「……いっていいの…?」

シ「お前の人生だ。白ひげとエースが守ったお前の。好きにすればいい。自由に生きろ」

「…っ……」

シ「だがあれだな……1年しか一緒にいなかったが娘を嫁に出す気分だ」

マ「おれもだよい。アンにはたくさん親父がいるなァ」

「……ふふっ……」

シ「そこの男に愛想つかしたらいつでも実家に帰ってきていいからな」

マ「大歓迎だよい」

サ「おい!」

「実家もいっぱいだっ」







(おやじ…エース……ありがとう
助けてくれて…守ってくれて……
愛してくれてありがとうっ)


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