海賊王の娘 | ナノ

頂上戦争


「……エースっ」


ドサッ


エ「……ごめんなァ……ルフィ…アン」

ル「……!エース!……急いで手当て…!」

エ「ちゃんと助けて貰えなくてよ……ハァ……すまなかった……っ」

ル「何言ってんだバカなこと言うな!」

「誰か手当てをっ!エースを助けてっ……!」

エ「無駄だ!……ハァ…自分の命の終わりぐらいわかる…」

『……!』

エ「内蔵を焼かれたんだ………もうもたねェ…だから……聞けよルフィ、アン」

ル「……何言ってんだ……っ約束したじゃねェかよ!!お前絶対死なねェって…言ったじゃねェかよォエースぅ〜〜〜!」

エ「…そうだな……サボの件と…お前みてェな世話のやける弟がいなきゃ……アンがいなきゃ…おれは…生きようとも……思わなかった…」



“ゴールド・ロジャーにもし子供がいたらァ?そりゃ打首だ!”



エ「誰もおれたちの存在をのぞまねェんだ……仕方ねェ……」

エ「ーーーそうだ…いつか……ダダンに会ったら…よろしく言っといてくれよ……何だか……死ぬと思ったら…あんなやつでも懐かしい……」

「……っ」

エ「心残りは……2つある……お前のーーールフィの夢の果てを見れねェこと……ハァ……アンを置いていっちまうことだ…」

エ「……だけどおまえなら必ずやれる……おれの弟だ」

ル「……」

エ「…アンも……おれがいなくても生きていける……おれの妹だから……強く……」

エ「……昔…誓い合った通り……おれの人生には……悔いはない!」

ル「……ウソだ!ウソつけ!!」

エ「ハァ……ハァ……ウソじゃねェ……」

「…………」

エ「……おれが本当に欲しかったものは……どうやら名声なんかじゃなかったんだ…」

エ「…おれたちは…生まれてきてもよかったのか……欲しかったのは……その答えだった…なァアン……おれたちは…生まれてきてよかったんだ……」

エ「……もう…大声もでねェ……ルフィ、アン……おれがこれから言う言葉を……お前ら後からみんなに…伝えてくれ」

ル「…………!?」

「…………うんっ…」

エ「……オヤジ……みんな……そしてルフィ、アン……」

エ「今日までこんなどうしようもねェおれを……ハァ……鬼の血を引くこのおれを…バカな兄を…」

エ「愛してくれて……ありがとう!」


ズルっ


ル「!」

「エースっ……」



ドサッ



“ジジイ……おれたちは生まれてきてもよかったのかな……”

“おれが死んだと思ったのか?人を勝手に殺すなバカ!”

“約束だ!おれは絶対にしなねェ!お前みたいな弱虫の弟を、おれの半身であるアンを残して死ねるか!”

“知ってるか?盃を交わすと兄弟になれるんだ!おれ達は今日から兄弟だ!”




『エース〜〜〜〜〜〜〜!!!』




ル「……ガッ……ガクッ……」

「……エー……すっ……え……っ……」






















「…ん……」

シ「……起きたか」

「…シャンクス…さん…?」

シ「久しぶりだなアン」

「ここ…」

シ「おれの船だ」

「……そう」

シ「……好きなだけこの船にいていい」

「……ルフィは?」

シ「ルフィはここにはいない。だがきっと生きてる」

「………」

シ「何か食べた方がいい。待ってろ。ホンゴウ、アンを頼む」

ホ「分かった」








ベ「目覚めたか?」

シ「あァ」

ルウ「あの子は生きられるのか?」

シ「わからねェ。……今にも死にそうな顔してる」

べ「だろうな」

ラ「心も体もズタボロだ」

シ「おれはアンには生きてほしい。ロジャー船長の娘は死なせない。今は1人にしておくのは危ねェ。最悪の場合自害もありえる。必ず誰かが見張るようにしてくれ」

ヤ「あァ」



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